園井町

園井町（そのいちょう）

概要

園井町は、かつて愛知県名古屋市中区に位置していた町名です。現在の錦一丁目から三丁目の一部にあたり、1丁目から5丁目で構成されていました。この地域は名古屋市の中心部に位置し、商業や文化の中心として発展しました。

地理

園井町は、名古屋市中区の中央部に位置していました。東は御幸本町通8・9丁目、西は下園町3・4丁目、南は広小路通4・5・6・7丁目、栄町1丁目に接していました。ただし、町域が入り組んでおり、他の町が間に挟まっている箇所もありました。この地理的な特徴から、多様な歴史と文化が育まれたと考えられます。

歴史

地名の由来

園井町の地名の由来は、詳しい記録が残っていないため、正確なことは不明です。しかし、地域の歴史や文化を反映した名称であると考えられます。

沿革

1876年（明治9年） - それまでの通称であった蒲焼町筋の御園町筋から本町筋までの5丁が、園井町として正式に独立しました。この時、新たな町としての歴史が始まりました。
1878年（明治11年） - 名古屋区の成立に伴い、園井町は名古屋区の一部となりました。この時、行政区域としての園井町が確立しました。
1889年（明治22年） - 名古屋市の成立に伴い、園井町は名古屋市の一部となりました。このことで、都市としての発展が加速しました。
1908年（明治41年）4月1日 - 西区の成立に伴い、園井町は西区に編入されました。行政区の変更により、地域の管轄が変わりました。
1944年（昭和19年）2月11日 - 栄区の成立に伴い、園井町は栄区に編入されました。第二次世界大戦中の行政区再編の影響を受けました。
1945年（昭和20年）11月3日 - 栄区の廃止に伴い、園井町は中区に編入されました。戦後の行政区再編により、再び中区の管轄となりました。
1966年（昭和41年）3月30日 - 住居表示の実施に伴い、園井町は廃止され、1丁目が錦一丁目、2〜5丁目が錦二丁目にそれぞれ編入されました。これにより、園井町としての歴史に幕を閉じました。

関連項目

江戸川乱歩 - 著名な小説家である江戸川乱歩が、幼少期の一時期を園井町で過ごしました。この地が、彼の作品に何らかの影響を与えた可能性も考えられます。
か茂免 - 園井町に存在したとされる料亭です。当時の地域の文化や社交の中心であったと考えられます。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年。ISBN 4-04-001230-5。
有限会社平凡社地方資料センター 編『日本歴史地名大系第23巻 愛知県の地名』平凡社、1981年。ISBN 978-4582490237。
福岡清彦『中区の町名』名古屋市中区役所、1976年。

まとめ

園井町は、名古屋市の発展とともに変遷を遂げた地域です。その歴史は、名古屋の都市形成や文化の変遷を理解する上で重要な要素となります。現在の錦地区の一部として、その歴史は今も人々に語り継がれています。

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