伊号第三百六十八潜水艦

伊号第三百六十八潜水艦

概要

伊号第三百六十八潜水艦（いごうだいさんびゃくろくじゅうはちせんすいかん）は、大日本帝国海軍の潜水艦であり、艦型は伊三百六十一型のシリーズに属します。この艦は「伊368潜」として略記され、1945年の硫黄島近辺での戦闘において戦没しました。

艦歴

伊368潜は1942年の改⑤計画第5468号艦として設計され、1943年7月15日に横須賀海軍工廠で起工しました。その後、1944年1月29日に進水し、8月25日には竣工を迎えました。艦は佐世保鎮守府に所属し、同日に第十一潜水戦隊に編入されましたが、11月2日には第七潜水戦隊に移されました。

この艦は輸送任務には従事せず、回天搭載艦に改装されました。この改装の目的は、アメリカ軍による硫黄島への侵攻に対抗することでした。伊368潜は、「伊44潜」や「伊370潜」とともに回天特攻隊の千早隊を編纂し、戦闘に臨むこととなりました。

1945年2月20日に大津島基地を出撃した際、伊368潜は回天を5基積載していました。しかし、その後、艦は消息を絶ちました。2月27日、硫黄島の西方、北緯24度7分、東経140度19分の海域にて、アメリカの護衛空母「アンツィオ」から発射されたMk24電池式音響魚雷によって撃沈されました。乗員は85名、回天搭乗員を含むすべての乗員が戦死しました。

3月14日には、艦の喪失が硫黄島周辺で正式に認定され、4月10日には除籍されることとなりました。

歴代艦長

伊368潜の艦長は以下の通りです：

• - 中山伝七 少佐：1944年8月25日から
• - 入沢三輝 大尉：1944年8月31日から1945年2月27日（戦死）

艦長たちの軍艦史において、彼らの活動が記録されています。

参考文献

この艦についての詳しい情報は、いくつかの著作物で確認できます。特に雑誌「丸」の編集部による『写真 日本の軍艦 第12巻 潜水艦』や、福井静夫の『写真日本海軍全艦艇史』などが参考になります。また、防衛庁防衛研修所戦史室の『戦史叢書第98巻 潜水艦史』や、吉野泰貴の『輸送潜水艦伊号第361型列伝　命を繋いだ12隻の航跡』も重要な情報源です。

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