伊号第百七十四潜水艦

伊号第百七十四潜水艦の概要

伊号第百七十四潜水艦は、日本海軍の潜水艦であり、伊百七十四型潜水艦（海大VI型b）の第一艦です。最初に名付けられたのは伊号第七十四潜水艦であり、艦名変更を経て今の名前になりました。

艦歴の流れ

この艦は1934年10月16日に佐世保海軍工廠で工事が開始され、1937年3月28日に進水しました。その後、1938年6月1日に艦型名を伊六十八型に改正し、8月15日に竣工となりました。呉鎮守府に籍を置き、12月15日に第11潜水隊が編成されました。

1940年10月11日、横浜港沖で開催された紀元二千六百年特別観艦式に参加し、ここから本格的な任務が始まります。1941年11月11日、第3潜水戦隊第11潜水隊に所属し、佐伯を出港。11月20日にはクェゼリンに到着し、11月23日にはハワイ作戦に参加しました。

1938年からの艦歴は重要な出来事が多く、特に日本の海軍作戦において活躍しました。1942年にはミッドウェー海戦にも参加し、艦の運命が大きく変わる瞬間となります。4月のドーリットル空襲で漂流中の特設監視艇を救助した出来事や、その後のミッドウェー海戦などが記録されています。

任務と戦果

1942年5月20日に艦名が伊号第百七十四潜水艦に改名され、その後は引き続きクェゼリンを拠点に、様々な海域で活動しました。特にオーストラリア東岸方面での通商破壊に出撃し、重要な任務を果たしました。

1943年には第12潜水隊に編入され、再びオーストラリア近海での任務を遂行しました。また、多くの輸送船団や艦船を攻撃し、戦果を挙げました。1944年4月にはパラオ東方海面にて活動していましたが、同年4月12日、トラック北方でアメリカ海兵隊機の爆撃により沈没してしまいます。
また、打撃の数は1隻の撃沈、5,551トンの撃沈トン数を記録し、撃破数は1隻、1,625トンの撃破トン数となりました。

歴代艦長

艦長は何人かが交代しながら艦を指揮しました。最初は松尾義保中佐が1938年の5月から11月まで艦長を務め、その後は加藤良之助中佐、井浦祥二郎少佐などが続きました。最後の艦長は鈴木勝人大尉で、1944年の2月から4月12日まで戦死するまで務めました。

まとめ

伊号第百七十四潜水艦は、日本海軍の中で重要な役割を果たした艦の一つでした。その艦歴と様々な任務は、当時の海戦の流れを理解する上で欠かせない要素となっています。

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