伊東祐久

伊東祐久（いとう すけひさ）は、江戸時代前期の大名であり、日向国飫肥藩の第3代藩主です。第2代藩主・伊東祐慶の長男として、京都で誕生しました。

寛永13年（1636年）5月29日、父・祐慶の死去に伴い家督を継承しました。この際、弟の祐豊に3000石を分与し、旗本寄合としています。翌寛永14年（1637年）に発生した島原の乱では、2500人の兵を率いて天草に出陣し、鎮圧に貢献しました。

藩主として、領内の開発にも尽力しました。清武郷の松井五郎兵衛に井堰建設と用水路開削を許可し、寛永17年3月（1640年）に用水路が完成しました。この用水路の完成は、領内の農業生産の向上に大きく貢献しました。また、正保年間には、潮嶽神社の修繕を行い、慶安3年（1650年）には外ノ浦に防波堤を築造しました。これらの事業は、領民の生活の安定と安全確保に寄与しました。

明暦3年（1657年）10月27日、江戸藩邸にて49歳で亡くなりました。跡は長男の祐由が継ぎました。生前には、鵜戸権現より勧進を受け、榎原神社の建立に着手しており、その遺志は没後の万治元年（1658年）に完成しました。

伊東祐久は、藩主として領内の発展に尽力し、民政の安定に大きく貢献しました。また、神社の建立など、文化的な事業にも積極的に関わった人物として知られています。

系譜

父母
父：伊東祐慶
母：大田原氏
正室
滝川法直の娘
子
長男：伊東祐由（生母は正室）
三男：伊東祐春
* 四男：伊東祐実（生母は正室）

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