伊東祐慶

伊東祐慶（いとうすけのり）は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての武将であり、日向国飫肥藩の第2代藩主です。日向伊東氏の13代当主（伊東氏としては19代）にあたります。母である阿虎の方（あこのかた）は、江戸幕府大奥の按察使局の従姉妹にあたる人物です。

生涯

慶長5年（1600年）、関ヶ原の戦いが勃発すると、祐慶は東軍に味方しました。家臣の稲津重政（いなづしげまさ）の進言を受け、西軍に属していた高橋元種（たかはしもとたね）が守る宮崎城を攻め落とします。しかし、高橋元種は直後に東軍へ寝返ったため、宮崎城は再び奪い返されてしまいます。戦後、徳川家康から所領を安堵されましたが、祐慶は責任を取らせる形で、後に清武城にて稲津重政を討ちました。

同年、父である伊東祐兵（いとうすけたけ）が大坂で病死したため、家督を継ぎました。元和年間（1615年～1624年）からは、領内においてスギ（飫肥杉）の植林事業を積極的に推し進め、これが後の飫肥藩の財政を支える重要な基盤となりました。

寛永13年（1636年）、48歳でこの世を去りました。家督は長男の祐久（すけひさ）が継ぎ、次男の祐豊（すけとよ）は徳川家光の小姓として仕え、3000石を分与されています。

系譜

父母
父：伊東祐兵
母：阿虎の方（伊東義益の娘）
正室
大田原氏
側室
森本氏
子女
長男：伊東祐久（正室の子）
次男：伊東祐豊（側室・森本氏の子）

その他

東禅寺
東京都港区にある寺院。伊東氏と関係がある。
飫肥杉
飫肥藩で植林された杉の品種。良質な木材として知られる。

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