伊藤久敏

伊藤 久敏（いとう ひさとし）

1944年6月19日生まれで、福岡県久留米市出身の元プロ野球選手。ポジションは投手で、左投右打を特徴としています。彼は高校から大学、そしてプロ野球と多岐にわたって野球界で活躍しました。

高校野球時代

久留米商業高校ではエース兼四番打者としてプレーし、1962年の春季九州大会では準々決勝に進出したものの鹿児島玉龍高に惜敗。しかし同じ年の夏の甲子園では4試合中3試合を完封し、決勝に進出。春の優勝校、作新学院の加藤斌投手との対戦では0-1で惜敗し、準優勝に終わりました。さらに、この大会の南部地区予選では福岡第一高を相手にノーヒットノーランを達成するなど、その実力を見せつけました。岡山国体でも準優勝を果たすなど、名を馳せる存在となりました。

大学時代

高校卒業後、駒澤大学に進学し、東都大学野球リーグで活動。ここでも2度の優勝を経験し、成績は素晴らしく、リーグ通算45試合に登板し14勝7敗、防御率1.76、94奪三振を記録。1964年の東京五輪デモンストレーションゲームにも日本代表として選出されましたが、登板機会はありませんでした。大学の同期には土屋紘投手や大下剛史遊撃手、後藤和昭三塁手がいるなど、多くの将来有望な選手たちがいました。

プロ入りと中日ドラゴンズ時代

1967年、中日ドラゴンズに入団。期待の左腕として1年目から中継ぎ投手として28試合に登板しました。1969年には先発投手として初めて規定投球回に達し、防御率2.25という好成績を残すも、勝ち星はわずか3勝でした。しかし、5年目の1971年にはついに開花し、12勝8敗、防御率2.41という成績で、オールスターゲームにも初出場を果たしました。

ところが、翌年には成績が伸び悩み、故障も重なりその後は苦しむことになります。1974年シーズンをもって自由契約となり、1975年には太平洋クラブライオンズに移籍しますが、8試合の登板でキャリアを終えることになります。彼の持ち帰る球種にはスライダー、カーブ、シュートがありました。

引退後の活動

引退後はスポーツ店を経営し、野球界から完全に離れることはなく、久留米大学でコーチを務める傍ら、久留米シニアベースボールクラブにも所属しています。伊藤氏は、選手時代の豊富な経験を生かし、後進の指導に努めています。実績を支えに、現在も地域の野球振興に貢献しています。

記録と背番号

• - オールスターゲーム出場: 1回（1971年）
• - 背番号: 16（1967年 - 1974年）、18（1975年）

まとめ

伊藤久敏氏のキャリアは、彼がプロ野球時代に見せた情熱と努力の証です。高校から大学、そしてプロに至るまで、多くの試練を乗り越えた彼の軌跡は、今後も多くの選手たちに影響を与え続けることでしょう。

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