伊藤大士

伊藤大士（いとうだいし）調教師は、日本の競馬界において活躍する、JRA美浦トレーニングセンター所属の敏腕調教師です。1972年11月29日、愛知県に生まれました。

彼のキャリアは、1996年10月、JRA競馬学校厩務員課程への入学から始まります。1997年4月、競馬学校卒業と同時に美浦トレーニングセンターの森安弘昭厩舎に所属し、厩務員としての経験を積みました。同年6月には、美浦トレーニングセンターの上原博之厩舎に移籍、調教助手として手腕を磨きます。

着実な経験と努力の積み重ねは、2009年2月12日、JRA調教師免許試験合格という大きな成果に繋がりました。3月1日付で調教師免許を取得し、独立して厩舎を開業します。

調教師としての歩みは順調で、2016年8月7日には札幌競馬場で行われたUHB賞をクリスマスで優勝、JRA通算100勝という大きな節目を達成しました。さらに、2020年には、ミライヘノツバサとのコンビでダイヤモンドステークスを制覇。開業11年目にして悲願の重賞初制覇を成し遂げました。そして2024年8月4日、札幌競馬場3レースでスプリングデイが1着となり、JRA通算200勝という偉業を達成、現役108人目となりました。

伊藤調教師の厩舎運営におけるモットーは「楽しく」。これは、日々の厩舎業務からレースへの取り組みまで、常に明るく前向きな姿勢を保つことを意味しています。師事した上原博之調教師を目標とし、その教えを自身の厩舎運営に活かしています。また、彼は麻布大学の卒業生である大竹正博調教師とは大学の先輩後輩という間柄であり、競馬界での交流も深く持っています。

意外な一面として、彼は東京ヤクルトスワローズの大ファンであることが知られています。競馬界とは異なる分野への熱意も持ち合わせていることが、彼の幅広い人脈と柔軟な発想の源泉となっているのかもしれません。

伊藤調教師の主な管理馬としては、2020年のダイヤモンドステークスを制したミライヘノツバサや、2023年のニュージーランドトロフィーを制したエエヤンなどが挙げられます。これらの馬との数々の成功体験が、彼の調教師としてのキャリアを彩っています。

伊藤大士調教師は、着実な努力と温かい人柄、そして「楽しく」というモットーを胸に、日本の競馬界で更なる活躍が期待される存在です。今後の活躍から目が離せません。

もう一度検索