伊藤安吉

伊藤安吉

伊藤安吉（いとう やすきち）は、1873年5月14日に生まれ、1951年9月15日に没した、明治後期から昭和前期にかけての日本の海軍軍人、政治家、そして華族です。最終階級は海軍造機少将で、貴族院の男爵議員も務めました。

経歴

東京府出身。海軍士官であった伊藤雋吉の長男として生を受けました。1921年5月10日、父・雋吉の死去に伴い家督を相続し、男爵を襲爵しました。

1898年10月に海軍造船学生となり、翌1899年6月には東京帝国大学工科大学機械工学科を卒業。同年6月、海軍造船中技士に任官し、横須賀海軍造船廠造機科主幹に就任しました。その後、艦政本部部員、造船監督官、舞鶴海軍工廠造機部長、艦政局第三課長などを歴任し、1917年6月には横須賀海軍工廠造機部長に再任されました。

1919年6月1日、海軍造機総監に進級。同年9月23日、官名改称により海軍造機少将となりました。1921年6月15日、艦政本部出仕に転じ、1922年4月10日には待命、1923年3月31日に予備役、1933年5月14日に後備役を経て、1938年5月14日に退役しました。

1925年7月10日には貴族院男爵議員に選出され、公正会に所属し、1932年7月9日までその任を務めました。

栄典

1907年（明治40年）12月27日 - 正五位
1923年（大正12年）4月30日 - 従三位

著作

『住宅に就て』有終会、1923年。

親族

長男：伊藤盾雄
二男：広幡増弥（広幡忠隆養子）

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第14版 上』人事興信所、1943年。
『貴族院要覧（丙）』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 海軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
海軍歴史保存会編『日本海軍史 第10巻』発売:第一法規出版、1995年。
霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成 上巻』霞会館、1996年。
福川秀樹『日本海軍将官辞典』芙蓉書房出版、2000年。

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