伊賀市上野図書館

伊賀市上野図書館について

伊賀市上野図書館は三重県伊賀市に位置する公立の図書館で、地域の文化と歴史を支える重要な役割を果たしています。この図書館は1905年に津藩の藩校である崇広堂の一部を改装して開館され、三重県内で最も古い公立図書館の一つです。伊賀市文化都市協会が管理運営を行い、市内には5つの分館も展開しています。

建物と施設

図書館の現在の建物は1984年に完成した鉄筋コンクリート造の3階建てで、独立した施設として利用されています。館内には職員専用のエレベーターも設置されていますが、過去にはトラブルも発生したことがあるため、利用者は安全に配慮して利用する必要があります。伊賀市上野図書館では、さまざまな種類の書籍や資料が揃っており、特に地域に関連する資料が豊富です。

歴史的背景

この図書館は1905年に「阿山郡教育会附属図書館」として開館し、初めは寄贈により集まった蔵書を基にしていました。その後、数度の改称と移管を経て、1941年には上野市立図書館と名を変えました。1984年に新館が開館してからも、地域の教育と文化の発展に寄与してきました。特に、文芸雑誌『白樺』のコレクションは全国的にも評価されており、貴重な資料として多くの研究者にも利用されています。

分館とその特徴

伊賀市上野図書館は5つの分館（いがまち、阿山、大山田、島ヶ原、青山）を持ち、それぞれが地域住民に広く利用されています。各分館は、地域に特化した蔵書やサービスを提供し、地元の人々に文化的な接点を提供する役割を担っています。特に阿山図書室は面積が最大で、充実した資料をそろえています。

特徴とプログラム

この図書館では、松尾芭蕉や忍者に関する郷土資料の収集を積極的に行い、地域の歴史を学べる貴重な書籍が豊富にあります。また、地域のボランティアと協力して布絵本を作成するなど、さまざまなイベントも定期的に開催されています。特に「ナイトライブラリー」や「赤ちゃんタイム」といった特別なイベントは、多くの市民が参加しており、地域に親しみを持たせる活動となっています。

今後の展望

図書館は現在、手狭であるため新図書館の計画が進められています。利用者からは駐車場の不足や読み聞かせのスペースが必要との声が上がっており、伊賀市当局は耐震性の問題も考慮しながら、新館の建設を画策しています。既存の図書館を利用する市民の利便性を向上させるための取り組みが続けられ、今後の発展が期待されている段階です。

伊賀市上野図書館は、地域住民にとって文化的なシンボルであり、今後もさらなる発展が期待される場です。多様なサービスを通じて、これからも市民に愛され続けることでしょう。

もう一度検索