伏見桃山駅

伏見桃山駅：伏見の中心地に位置する歴史と進化を続ける駅

伏見桃山駅は、京都府京都市伏見区京町三丁目に位置する京阪電気鉄道京阪本線の駅です。駅番号はKH29。伏見の中心部、大手筋（滋賀県道・京都府道35号大津淀線・京都府道79号伏見柳谷高槻線）に面しており、古くから地域の交通の中枢として重要な役割を担ってきました。

歴史と変遷：急行停車駅から現在の姿へ

1910年（明治43年）4月15日、京阪本線の開通と同時に「伏見駅」として開業。その後、1915年（大正4年）11月11日に「伏見桃山駅」と改称されました。開業当初から伏見の中心地の駅として位置づけられ、1916年（大正5年）4月1日には急行停車駅となりました。しかし、隣接する宇治線分岐駅の中書島駅や近鉄京都線との接続駅である丹波橋駅との関係、そしてホームの構造上の制約から、1949年（昭和24年）8月1日以降は急行の停車を取りやめました。

戦後の歴史を振り返ると、1943年（昭和18年）10月1日には京阪神急行電鉄（現在の阪急電鉄）の駅となり、1949年（昭和24年）12月1日には京阪電気鉄道の駅に戻っています。1973年（昭和48年）12月9日には駅舎が地下化され、京阪スーパーマーケット桃山店と直結。その後、京阪スーパーマーケットは「京阪ザ・ストア桃山店」としてリニューアルオープンしましたが、1999年（平成11年）3月5日に閉店。跡地には「京阪伏見桃山駅前ビル」が建設され、2019年（令和元年）には建て替え工事が開始され、2021年（令和3年）3月12日に新たな駅ビルがオープンしました。

駅舎の改築だけでなく、バリアフリー化への取り組みも着実に行われています。2008年（平成20年）1月にはエレベーター2基の新設や多目的トイレの設置が完了。2021年には改札外エレベーターが利用可能となり、より多くの利用者が快適に駅を利用できるようになりました。

駅構造と利用状況：地上駅ながら地下改札のユニークさ

伏見桃山駅は相対式2面2線の地上駅で、改札口とコンコースは地下にあります。ホームの有効長は7両分ですが、大手筋通と油掛通の踏切に挟まれた構造上、8両編成の電車に対応したホーム延長は不可能です。また、出町柳行きホームは南側に延伸された際に、敷地の狭さからホーム幅が狭くなっており、利用客は比較的広い丹波橋側のホームを使うよう案内されています。

2022年度の1日平均乗降人員は7,266人で、地域住民の生活に欠かせない駅であることが分かります。

駅周辺とアクセス：近鉄線との接続駅やバス路線について

駅周辺には、近鉄京都線の桃山御陵前駅が約100mの距離に位置しています。ただし、公式な連絡駅は隣の丹波橋駅となります。
バス路線については、現在、伏見桃山駅に乗り入れている路線はありません。かつては京阪宇治交通が京阪桃山バス停を設置していましたが、1997年7月26日に廃止されました。しかし、京阪バスの発祥は当駅周辺を走る路線であったという歴史があり、「京阪バス発祥の地」の記念碑が駅横に建てられています。最寄りのバス停は、御香宮前、桃山、西大手筋の3ヶ所があり、京都市営バス、近鉄バス、京阪バス、京都[[京阪バス]]が運行する複数の路線が利用可能です。

その他：伏見稲荷駅との混同や今後の展望

伏見稲荷駅との混同による誤乗降を防ぐため、改札口付近には注意喚起の表示が設置されています。

中書島駅と丹波橋駅間の高架化計画も存在しますが、具体的な着工時期は未定です。これらの課題や、駅周辺の開発状況、今後の交通需要の変化などを踏まえ、伏見桃山駅はこれからも地域社会に貢献していくでしょう。

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