佐世保基地 (アメリカ海軍)

佐世保基地の概要と運用

佐世保基地（させぼきち）は、長崎県佐世保市に所在し、アメリカ海軍太平洋艦隊の第7艦隊が駐留する軍事基地です。この基地は、海上自衛隊の施設も含まれ、両者が共同で使用することがあるため、一般には「米海軍佐世保基地」と「海上自衛隊佐世保基地」と区別されて呼ばれます。

主な施設は、佐世保海軍施設を中心に、港湾施設や倉庫群が含まれています。九州防衛局ではこれを「佐世保海軍施設等」と呼び、いくつかの機能が併存しています。また、佐世保艦隊基地（Fleet Activities Sasebo；略称CFAS）とも称され、国際的には英語表記の「Sasebo Naval Base」が使われることもあります。

基地の歴史と背景

佐世保基地は、岡崎・ラスク交換公文を基に設立された背景があり、次第に重要性が増していきました。現在の基地は、米海軍第7艦隊の一部として運営されています。土地面積は約461.1ヘクタールに達し、ここにはさまざまな艦艇が配備されています。

かつて1950年から1978年まで、佐世保駅と赤崎貯油所を結ぶ米軍専用の引き込み線であるジョスコー線が運行されていましたが、現在はその痕跡のみが残っています。2021年には、FAC5118 崎辺海軍補助施設が海上自衛隊に返還され、新たに岸壁の整備が行われました。

主な艦艇と活動

基地には、強襲揚陸艦やドック型揚陸艦、掃海艦など、さまざまな艦艇が配備されています。たとえば、強襲揚陸艦LHA-6や、ドック型揚陸艦LPD-18、LPD-20、さらに掃海艦のアヴェンジャー級掃海艦が活動しています。これらの艦艇は、太平洋での重要な任務に従事しています。

施設には、佐世保海軍施設、ドライドック、貯油所、弾薬を取り扱う補給所などがあり、それぞれが業務に役立てられています。また、民間の業者との共同利用も進められ、一部の施設では自衛隊とも共同で活動が行われています。

佐世保湾の運用

佐世保湾の約83%は、米軍が優先的に使用する制限水域として管理されています。この水域は、民間が自由に使用できるのは約17%にすぎず、残りのエリアは使用に際して許可が必要です。水域は、潜水のみが許可される区域や、航行は自由でも特別な許可が必要な区域に分かれています。

このように、佐世保基地は日本とアメリカの防衛協力の一環として、重要な役割を担っています。日米地位協定に基づき、米軍は自衛隊や民間の施設を一定の条件の下で共同利用しており、これにより韓国や他の地域との連携を強化しています。基地は地域経済にも影響を与え、多くの雇用を生み出す存在でもあります。

まとめ

佐世保基地は、地理的な利点と安全保障上の役割から、今後も重要性を増し続けるでしょう。地域住民との良好な関係を維持しつつ、国際的な軍事活動においてもその機能を拡大していくことが期待されます。

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