佐伯基地

佐伯基地（大分県佐伯市）

佐伯基地（さいききち）は、日本の海上自衛隊が管理する基地の一つで、大分県佐伯市に位置しています。所在地は鶴谷町3-3-37で、重要度の高い港湾である佐伯港と密接に関連しています。基地は主に艦艇の運用支援を目的としており、その機能は地域の安全保障にも寄与しています。

基地の概要

佐伯基地は、呉地方隊に属する呉警備隊の統括下に設置された分遣隊を有しています。この分遣隊には多用途支援艦「げんかい」が配備されており、艦艇の射撃訓練における支援や、入港する艦艇への給水などの作業が行われています。これにより、艦艇運用に関する訓練の質を維持するための重要な役割を果たしています。また、分遣隊の指揮には2等海佐または3等海佐が任命されており、隊の運営が円滑に行われるように管理されています。

九州の地理的位置

この基地は九州に属しているものの、佐世保地方隊の所轄には含まれていません。九州地域では、大分県と宮崎県が呉地方隊の管理下にあり、これが基地の運用方法に影響を与えています。特に、呉基地から艦船が海に出る際、豊後水道を経て外洋に出るケースが多いことから、地理的にこのように配置されています。本州には佐世保地方隊の下関基地隊が存在し、主に対馬海峡や関門海峡での掃海任務を担当しています。

沿革

佐伯基地の歴史は1962年3月20日に始まり、当時新たに設立された分遣隊が発足しました。以降、1970年に呉警備隊の傘下に組織が編成替えされ、基地の役割が強化されました。1987年には特務艇84号が由良基地分遣隊から編入され、2001年にはその特務艇が除籍されるという変遷を経ています。その後、2002年には多用途支援艦「ひうち」が編入され、さらに2008年には新たに多用途支援艦「げんかい」が配備されました。このように、基地の歴史は艦艇の編成や役割の変化とともに発展してきました。

配置部隊と支援業務

基地内にはいくつかの配置部隊が存在し、主に呉地方隊や呉警備隊に属しています。基地の中には総務科、警備科、補給科、通信所があり、これらの部門が連携して基地の機能を支えています。また、重要な運用支援を担う多用途支援艦「げんかい」が基地の主要な資産として機能しています。これにより、艦艇の作戦展開や訓練が円滑に実施される環境が整えられています。

総括

佐伯基地は、海上自衛隊における重要な拠点として、その地理的特性と歴史的背景を持ちながら、地域の防衛と艦艇支援に貢献し続けています。今後もその役割が期待される場所です。

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