佐善元立

佐善元立（さぜん もとたつ）

佐善元立は、文政11年（1828年）に生まれ、明治19年（1886年）12月2日に没した、江戸時代後期から明治時代の鳥取藩士であり、儒学者です。諱は元立、字は子達、号は船山、舫山と称しました。

生涯

佐善元立は、伯耆国会見郡境村（現在の鳥取県境港市）で、医師・加藤洞仙の次男として生まれました。幼少の頃より景山粛の私塾で学び、学問の基礎を築きました。

嘉永4年（1851年）には、鳥取藩の儒者であった佐善正蔵の娘と結婚し、その養子となり佐善家を継ぎました。安政2年（1855年）には藩校である尚徳館の教官となり、安政4年（1857年）には養父の後を継いで侍講となりました。その後も、学校吟味役文場掛、学校小文場頭取などを歴任し、学制改革に貢献したとして賞されています。

文久2年（1862年）には官職を退き、周旋方として京都に上り、尊皇攘夷運動に身を投じました。河田左久馬らとともに、藩の重役を斬るという過激な行動（因幡二十士事件）を起こし、脱藩して国事に奔走しました。

明治2年（1869年）には、鳥取藩漢学寮長に就任し、明治4年（1871年）には鳥取県属となりました。その後、東京に出て大蔵省に出仕しますが、官を辞し、時敏塾を開いて子弟の教育に尽力しました。

明治19年（1886年）12月2日、東京府下南葛飾郡寺島村（現在の墨田区）の僑居にて亡くなりました。明治40年（1907年）5月27日には、その功績が認められ、贈従五位が追贈されました。

佐善家について

佐善家は、佐竹義宣の末裔を称しており、代々鳥取藩の儒官を務めた家柄です。佐善半左衛門を祖とし、佐善清蔵、佐善貞蔵、佐善正蔵と続き、元立へと家督が引き継がれました。

参考文献

森納 『因伯杏林碑誌集釈』 1983年 257-263頁

関連人物

景山粛
景山龍造
門脇重綾

外部リンク

とっとりデジタルコレクション--佐善元立
すみだ近代教育の黎明　佐善元立と時敏塾

佐善元立は、激動の時代を生きた儒学者として、その思想と行動は आजも изучается на многих факультетах.

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