佐治敬三賞

佐治敬三賞について

佐治敬三賞は、サントリー株式会社の元会長であり、サントリー音楽財団の理事長を務めた佐治敬三氏の功績を記念して、2001年に創設された音楽賞です。サントリー音楽財団が主催し、佐治氏の音楽に対する深い愛情、理解、そして常に新しいものに挑戦するパイオニア精神を受け継ぎ、日本の音楽文化のさらなる発展を願って設立されました。

この賞は、日本国内で行われた音楽公演の中から、特に創造性と質の高さが際立つ企画に対して贈られます。単に演奏技術が高いだけでなく、斬新なアイデアや挑戦的な試みが評価の対象となります。選考は、音楽界の専門家によって構成される選考委員会によって行われ、厳正な審査の結果、受賞公演が決定します。受賞者には、賞金200万円が贈られます。

受賞公演一覧

これまでに、数多くの優れた公演が佐治敬三賞を受賞しており、その中には、現代音楽、伝統音楽、オペラ、リサイタルなど、多岐にわたるジャンルの公演が含まれています。以下に、過去の受賞公演の一部を紹介します。

第1回（2001年度）
篠﨑史子 ハープの個展VIII～新たな領域を求めて～
Just Composed 2001 in Yokohama～現代作曲家シリーズ～大野和士が描く新世紀の音楽絵巻
第2回（2002年度）
アンサンブル・ノマド2002年度定期演奏会♯1
第3回（2003年度）
現代の音楽展2003― 室内オーケストラの領域III
第4回（2004年度）
三井の晩鐘
第5回（2005年度）
next mushroom promotion vol.8『細川俊夫～50年のランドスケープ』
第6回（2006年度）
武生（たけふ）国際音楽祭2006
第7回（2007年度）
フランス現代音楽からの潮流～井上麻子×藤井快哉(ふじいよしき)DUO
第8回（2008年度）
実験室vol.2『偽のアルレッキーノ／カンパネッロ』
第9回（2009年度）
「クロノイプロトイ第5回作品展～弦楽四重奏の可能性」
第10回（2010年度）
「井上郷子（さとこ）ピアノリサイタル#19　モートン・フェルドマン作品集」
「東京シンフォニエッタ第28回定期演奏会　湯浅譲二特集」
第11回（2011年度）
「林千恵子メゾソプラノ・リサイタル『アペルギス＆グロボカール』」
「児玉桃ピアノ・ファンタジーVol.1」
第12回（2012年度）
「kuniko plays reich in Kyoto」
「Sep.5 2012 Thanks to John Cage」
第13回（2013年度）
「東京現音計画♯01～イタリア特集I：コンポーザーズセレクション1・杉山洋一」
「東方綺譚 “Nouvelles Orientales de Marguerite Yourcenar”」
第14回（2014年度）
「鈴木俊哉リコーダーリサイタル«細川俊夫ポートレイト»」
「ニンフェアール第10回公演　東洋と西洋の絃」
第15回（2015年度）
「トム・ジョンソン《4音オペラ》」
「DUOうたほぎリサイタル2015－春夏秋冬－」
第16回（2016年度）
「伶楽舎第十三回雅楽演奏会～武満徹『秋庭歌一具』」
第17回（2017年度）
「三輪眞弘＋前田真二郎　モノローグ・オペラ『新しい時代』」
第18回（2018年度）
「第三回 伊左治直 個展～南蛮劇場」
第19回（2019年度）
「THE 鍵 KEY（ザ　キー）」
第20回（2020年度）
「ペルセポリス ～秋吉台で聴くテープ音楽～」
「ぎふ未来音楽展2020　三輪眞弘祭　―清められた夜―」
第21回（2021年度）
「オーケストラ・ニッポニカ第38回演奏会 松村禎三交響作品展」
「オペラ『ロミオがジュリエット』世界初演」

これらの公演は、いずれも独創的な企画と高い演奏水準を兼ね備えており、佐治敬三賞の理念を体現するものです。

佐治敬三賞の意義

佐治敬三賞は、単なる賞にとどまらず、日本の音楽文化の発展を促進する重要な役割を担っています。この賞を通じて、新たな才能の発掘と育成、そして音楽表現の可能性を追求する動きが活発になっています。また、受賞公演は、その後の音楽活動において大きな励みとなり、さらなる創造性を引き出す原動力となっています。

外部リンク

佐治敬三賞|Suntory

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