佐藤清一郎 (政治家)

佐藤清一郎は、1892年（明治25年）に栃木県に生まれ、1973年（昭和48年）に80歳で生涯を閉じました。彼は、農業指導者、政治家として大正から昭和にかけて多岐にわたる分野で活躍しました。

初期の活動

1909年（明治42年）に栃木県立宇都宮農学校（現在の栃木県立宇都宮白楊高等学校）を卒業後、1927年（昭和2年）には河内郡農会代議員に就任しました。その後、1929年（昭和4年）には豊郷村会議員に選出され、同村消防組頭も務めました。これらの活動を通して、地域社会の発展に貢献しました。

満洲での活動

1937年（昭和12年）には満洲国に移り、南満洲鉄道嘱託、軍人、官吏として活動しました。この時期の経験は、彼の後の政治活動に影響を与えたと考えられます。

戦後の活動と政治家としてのキャリア

終戦後、帰国した佐藤清一郎は、豊郷村農業会長、同農業協同組合長を務め、農業の振興に尽力しました。1947年（昭和22年）には栃木県議会議員に選出され、2期在任し、1951年（昭和26年）には同議長に就任しました。また、栃木県農業会理事、同蚕業技術員会会長、同農業共済組合連合会長、同土地改良協会長、同農業振興会協議会長、同定時制教育振興会長など、多くの要職を歴任し、県政の発展に大きく貢献しました。

1953年（昭和28年）4月、第3回参議院議員通常選挙に栃木県地方区から自由党公認で出馬し、当選しました。その後、自由民主党に所属し、参議院議員として1期を務めました。この間、第2次岸内閣では北海道開発政務次官を務めました。しかし、1959年（昭和34年）6月の第5回通常選挙では次点で落選し、政界を引退しました。

晩年と遺族会活動

政界引退後は、栃木県遺族連合会会長として、日本遺族会の活動に取り組みました。1966年（昭和41年）春の叙勲では、長年の功績が認められ、勲三等旭日中綬章を受章しました（勲八等からの昇叙）。

1973年（昭和48年）4月19日、佐藤清一郎は80歳でその生涯を閉じました。その死没日をもって、従七位から正五位に叙され、銀杯一組を賜りました。彼の多岐にわたる活動は、栃木県だけでなく、日本の発展に大きく貢献しました。

参考文献

『読売年鑑 昭和34年版』読売新聞社、1958年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
『栃木県歴史人物事典』下野新聞社、1995年。
『国政選挙総覧 1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

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