佐藤義則 (棋士)

佐藤義則

佐藤義則（さとう よしのり、1949年2月17日 - ）は、東京都出身の元将棋棋士です。棋士番号は106。芹沢博文九段門下で、2014年に引退しました。

経歴

中学3年生の時、将棋雑誌に掲載されていた将棋連盟会館道場の広告を目にしたことがきっかけで、道場に通うようになります。道場では3級からスタートしましたが、みるみるうちに実力をつけ、1年足らずで道場三段となりました。

プロを意識したのは道場初段の頃。当時新進気鋭だった米長邦雄四段（当時）に二枚落ちで指導対局を受ける機会があり、負けても普段通り盤の前に座っていたところ、米長はもう1局指してくれたそうです。2局目に教わった定跡通りに指して勝つことができ、そこで初めてプロを意識したといいます。

1964年の夏、道場の手合い係から奨励会の受験を勧められます。当時、連盟の総務部で仕事をしていた芹沢博文を介して奨励会を受験し、6級で奨励会入りを果たしました。当時は奨励会の受験者も少なく、佐藤を含めてたった1人だったそうです。

奨励会に入ってからは高校を中退し、連盟に住み込みの塾生となります。塾生は地方出身者がなるのが常でしたが、晩学のハンディを埋めるべく、将棋に集中する時間を持たせようという芹沢の配慮もありました。

入会後の出世は比較的順調で、1年あまりで初段、18歳で三段に昇段。優勝すればプロ入りのチャンスが与えられる奨励会A組に入ります。A組在籍7期目となる1970年前期の関東リーグで優勝。関西リーグ優勝者の淡路仁茂との東西決戦を制し、1970年10月にプロ入りを果たしました。

順位戦初参加となった1971年度、第26期順位戦では、6勝2敗の成績でC級2組を1期抜けしました。

1980年度の第36期棋聖戦本戦トーナメントでは、二上達也、大山康晴、内藤國雄とタイトル経験者3人を破り、挑戦者決定戦に進出。しかし、米長邦雄に敗れ、タイトル挑戦はなりませんでした。

1980年度、1981年度と2年続けて、超難関といわれた十段戦の予選決勝まで進むものの、それぞれ田中魁秀、安恵照剛に敗れてリーグ入りを逃しています。

人物

日本将棋連盟理事を務めた経験があります。

父親は警視庁捜査二課の元刑事。師匠の芹沢は「お父さんが刑事だったから君を弟子に取ったんだ（笑）」とよく言っていたそうです。

パイプを愛用しており、師匠の芹沢博文と一緒に競輪場にも足を運んでいたそうです。引退後は将棋連盟の囲碁部に所属しています。

愛称は「ムジナ」。

昇段履歴

1964年00月00日 ： 6級 = 奨励会入会
1967年00月00日 ： 三段 = 奨励会A組入り
1970年10月01日 ： 四段 = プロ入り
1972年04月01日 ： 五段（順位戦C級1組昇級）
1974年04月01日 ： 六段（順位戦B級2組昇級）
1984年04月01日 ： 七段（勝数規定）
1998年08月18日 ： 八段（勝数規定）
2014年06月18日 ： 引退
2019年04月01日 ： 九段（退役棋士昇段規定）

主な成績

通算成績：1129局 488勝641敗（勝率.432）

将棋大賞

第42回（2014年度） 東京将棋記者会賞

その他表彰

1995年 現役勤続25年

関連項目

将棋棋士一覧

外部リンク

佐藤義則｜棋士データベース｜日本将棋連盟

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