作木村

作木村（さくぎそん）

作木村は、かつて広島県の北東部に存在した村です。双三郡に属し、1889年の市町村制施行から2004年まで、115年間単独村政を維持していました。地理的な要因もありましたが、2004年4月1日に三次市、甲奴郡甲奴町、双三郡の全6町村が対等合併し、新たに三次市が設置されたことで、その歴史に幕を閉じました。

歴史

1889年4月1日：市町村制が施行され、作木村域には三次郡作木村のみが存在していました。
1898年10月1日：三谿郡と三次郡が合併し双三郡が成立。これに伴い、作木村は双三郡に属する村となりました。
1963年6月30日：国鉄三江南線（当時）の式敷（現：安芸高田市高宮町） - 口羽（現：島根県邑智郡邑南町）間が開業し、村内に初めて鉄道が通りました。香淀駅が設置されたほか、村の中心部に近い羽須美村（現：邑南町）上田地区に作木口駅が設けられ、交通の便が図られました。
1975年4月1日：島根県道・広島県道8号大田三次線が国道375号に昇格しました。
1975年8月31日：国鉄三江線が口羽 - 浜原（現：島根県邑智郡美郷町）間の開通により全線開通。伊賀和志駅が設置されました。
1996年11月12日：広島県道62号庄原作木線の難所であった便坂に便坂トンネルが開通しました。
2004年4月1日：三次市、甲奴郡甲奴町、双三郡の全町村との対等合併により、新・三次市が成立し、作木村は消滅しました。

地理

作木村は、中国山地に位置し、豊かな自然に囲まれていました。

河川：江の川
主な山：女亀山、三国山、新造地山、摺滝山、岩倉山、多幸太山

名所・旧跡

常清滝：日本の滝百選に選ばれた名瀑
香倶神社の大イチョウ：樹齢数百年を誇る巨木
川の駅常清：休憩施設
江の川カヌー公園さくぎ：カヌー体験ができる公園
殿敷：旧庄屋屋敷
後鳥羽院尊儀・後鳥羽院御陵：後鳥羽上皇ゆかりの地

産業

農業が主な産業であり、特に観光梨園が人気を集めていました。

大字

2004年3月31日時点での大字は以下の通りです。

伊賀和志
大津
大畠
大山
岡三渕
上作木
香淀
下作木
西野
光守
森山中
森山西
森山東
門田

交通

2004年3月31日時点

鉄道：JR三江線
伊賀和志駅 - 香淀駅
作木口駅（羽須美村、現邑南町）も利用されていました。
道路
国道375号
国道433号
国道434号（村内は全区間国道375号・国道433号と重複）
主要地方道：広島県道・島根県道4号甲田作木線、島根県道・広島県道7号浜田作木線（村内は全区間広島県道・島根県道4号甲田作木線と重複）、広島県道62号庄原作木線
一般県道：広島県道・島根県道112号三次江津線、広島県道436号香淀三次線、広島県道437号大津横谷線

教育

2004年3月31日時点

小学校：作木村立作木小学校
中学校：作木村立作木中学校
* かつては広島県立三次高等学校作木分校がありましたが、1987年に廃校となりました。

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