常清滝

常清滝（じょうせいだき）

広島県三次市作木町に位置する常清滝は、その美しい景観から「日本の滝百選」にも選ばれた名瀑です。落差126mの滝は、中生代白亜紀に形成された流紋岩の断崖を流れ落ち、三段に分かれてそれぞれ「荒波の滝」「白糸の滝」「玉水の滝」と名付けられています。上流部の流域面積が小さいため、普段の水量はそれほど多くありませんが、雨後には迫力のある姿を見せてくれます。

滝の構成

荒波の滝: 高さ36m。滝の一番上に位置し、荒々しい水しぶきをあげて流れ落ちる様子から名付けられました。
白糸の滝: 高さ69m。中段に位置し、白糸のように繊細で美しい流れが特徴です。
玉水の滝: 高さ21m。下段に位置し、水が玉のように流れ落ちる様子が美しい滝です。

周辺環境

滝の周辺は、ケヤキやアベマキ、コナラなどの落葉広葉樹が生い茂り、豊かな自然環境が保たれています。広島県の自然環境保全地域にも指定されており、四季折々の美しい風景を楽しむことができます。1960年には広島県の名勝にも指定されました。遊歩道が整備されており、駐車場から約500m、徒歩10分ほどで滝見台に到着します。遊歩道には「蛇に注意」の看板が設置されていますので、散策の際にはご注意ください。

歴史

江戸時代の地誌「芸藩通史」には「常青瀑」としてこの滝の記述が残されています。古くからその美しさが知られていたことが伺えます。

周辺施設

駐車場: 普通車がメインですが、大型バスも数台駐車可能です。
公衆トイレ: 水洗トイレが完備されています。
三次市役所作木支所: 滝の近くに位置しています。
常清滝キャンプ場: 自然の中でキャンプを楽しめます。
権現神社: 滝の近くにある神社です。
滝見家旅館: 滝から約1kmほど離れた場所にある旅館で、滝の上部の「荒波」を望むことができます。

交通アクセス

公共交通機関: JR三次駅から備北交通バス都賀橋行きまたは伊賀和志行きに乗車し、「作木役場前」停留所で下車後、徒歩約20分。
* 自動車: 中国自動車道三次ICから国道54号、県道62号を経由して作木方面へ約25km、三次市役所作木支所の南側に駐車場があります。

まとめ

常清滝は、その美しい景観と豊かな自然環境が魅力の観光スポットです。三段に分かれる滝のそれぞれ異なる表情や、四季折々の自然の美しさを楽しむことができます。周辺にはキャンプ場や旅館などの施設も充実しており、ゆっくりと自然を満喫したい方におすすめです。訪れる際には、遊歩道での安全に注意し、自然環境保護にご協力をお願いします。

もう一度検索