使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律

小型家電リサイクル法について

概要

小型家電リサイクル法（使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律）は、2012年8月10日に公布、2013年4月1日に施行された、小型家電製品のリサイクルを促進するための日本の法律です。この法律は、循環型社会の形成を推進するために、廃棄物の削減、分別収集、リサイクルを目的としています。

制定の背景

近年、携帯電話やデジタルカメラなどの小型電子機器が急速に普及し、これらの製品に使用される金属や希土類などの資源の消費量が増大しています。これらの資源は「都市鉱山」とも呼ばれ、製品が廃棄される際に有効に回収し再資源化することが求められています。また、埋立処分場の延命や、有害物質による環境汚染を防ぐことも重要な課題となっています。

目的

この法律の主な目的は、小型電子機器に含まれる貴金属やレアメタルなどの希少資源を効率的に回収し、再資源化することです。また、これらの資源を再利用することで、環境負荷を低減し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

対象となる小型電子機器

法律で定められた「小型電子機器」には、以下のものが含まれます。

通信機器: 電話機、ファクシミリ、携帯電話など
AV機器: ラジオ、テレビ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、DVDレコーダーなど
オーディオ機器: デジタルオーディオプレーヤー、ステレオセットなど
パソコン: パーソナルコンピュータ、ディスプレイなど
記憶装置: 磁気ディスク装置、光ディスク装置など
印刷装置: プリンターなど
その他: 電子書籍端末、電動ミシン、電動工具、計算機、ヘルスメーター、医療用電気機器、カメラ、炊飯器、電子レンジ、扇風機、電気アイロン、電気こたつ、ヘアドライヤー、電気マッサージ器、ゲーム機、電気時計など

これらの製品の附属品（ACアダプターや充電器など）も対象となります。

ただし、これらの製品全てが必ずしも回収対象となるわけではなく、実際に回収される品目は各自治体によって異なります。

制度の仕組み

小型家電リサイクル法は、家電リサイクル法とは異なり、各自治体が主体となって回収・リサイクルを実施する仕組みとなっています。各自治体は、以下の事項を独自に決定します。

回収・リサイクルの対象品目: どの小型家電を回収対象とするか
回収・リサイクルの方法: 回収ボックスの設置場所、回収頻度など
リサイクル料金の負担: 料金を徴収するか、無料とするか

自治体によっては、既存の粗大ごみ回収制度と連携して回収が行われる場合もあります。粗大ごみとして回収される場合は有料となることが多いですが、小型家電リサイクル法に基づいて回収される場合は無料となることもあります。

多くの自治体では、レアメタルなどの資源を効率的に回収できる品目を優先的に無料回収しています。

法律の構成

この法律は、以下の要素で構成されています。

主文: 法律の基本的な内容
附則: 法律の施行期日や経過措置

主務官庁

小型家電リサイクル法は、環境省と経済産業省が共同で所管しています。

関連法規・制度

循環型社会形成推進基本法
資源の有効な利用の促進に関する法律
小型家電認定事業者マーク
小型家電回収市町村マーク

外部リンク

小型家電リサイクル関連 - 環境省
小型家電リサイクル法 - 経済産業省
使用済み小型家電のリサイクル - 政府広報オンライン
使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律 - e-Gov法令検索
使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律施行令 - e-Gov法令検索
使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律施行規則 - e-Gov法令検索

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