依田有司

依田有司：遅咲きの棋士人生

依田有司（よだ ゆうじ）氏は、1957年12月23日生まれの将棋棋士です。2010年の引退まで、将棋界で活躍しました。棋士番号は145番。東京都板橋区出身で、本間爽悦八段を師事しました。

奨励会時代からプロ入りまで

依田氏の将棋との本格的な出会いは中学2年生と、プロ棋士としては比較的遅い時期でした。15歳で奨励会に入会し、三段から四段への昇段（プロ入り）はわずか4ヶ月というスピード昇段を果たしました。しかし、その過程には「奨励会の殺し屋」と呼ばれるほどの激闘がありました。二段から三段への昇段には3年以上を要し、その間、対戦相手の昇段がかかった重要な対局で何度も勝利を収めたのです。

1980年度には、多くの棋士がプロ入りを果たした年であり、依田氏もこの世代（55年組）に属します。

プロ棋士としての活躍

プロ入り後、依田氏は関東所属でありながらも、師匠である本間八段は関西の棋士でした。これは、親戚の交流がきっかけだったと言われています。

1985年度には、22勝18敗、勝率0.550と、棋士としてのピークと言える成績を残しました。1990年度は年間で負け越したものの、大山康晴十五世名人、屋敷伸之棋聖、そして後の名人となる丸山忠久氏から勝利を収めるなど、強豪棋士相手に勝利を収めました。

1994年にはフリークラスに転出し、順位戦から離脱しました。フリークラス宣言者の引退規定により、2009年度が現役最後の年となり、2010年3月25日、竜王戦6組昇級者決定戦1回戦で武者野勝巳氏に敗れ、全棋戦の対局を終え引退しました。55年組では最初の引退でした。

棋風

依田氏の棋風は、振り飛車党として知られています。四間飛車や三間飛車を得意とし、飛車の上に銀を繰り出す攻撃的な将棋を得意としていました。

昇段履歴

1973年11月：5級（奨励会入会）
1980年9月3日：四段（三段で13勝4敗）
1987年9月8日：五段（勝数規定／公式戦100勝）
1999年4月1日：六段（フリークラス規定）
2010年3月25日：引退（フリークラス宣言者の引退規定）
2014年4月1日：七段（引退棋士規定）

主な成績

（具体的な成績は情報が不足しているため記載できません。）

表彰

* 現役勤続25年表彰（2005年）

まとめ

依田有司氏は、奨励会時代からの激闘、そしてプロ棋士としての実績、そしてフリークラスでの活躍と、波乱に満ちた棋士人生を送りました。遅いプロ入りながら、持ち前の攻撃的な棋風で将棋界に名を刻んだ棋士と言えるでしょう。 彼の活躍は、後進の棋士たちにも大きな影響を与えたことは間違いありません。

もう一度検索