保土ヶ谷宿

保土ヶ谷宿の歴史と文化

保土ヶ谷宿（ほどがやしゅく）は、東海道五十三次の4番目の宿場として知られ、歴史的な背景を持つ重要な場所です。この宿場は東海道に沿って位置し、武蔵国の最西端にあたります。1582年（天正10年）の時点では、保土ヶ谷宿は既に栄えており、重要な交通の要所として機能していました。

概要

保土ヶ谷宿は1601年（慶長6年）に武蔵国橘樹郡程ヶ谷（現在の神奈川県横浜市保土ケ谷区）に設置されました。宿場は程ヶ谷町、岩間町、神戸町、帷子町の4つの町から成り立っています。宿場の配置は、神奈川宿から南西に進み、芝生村を越え、旧東海道を通って宿場へと続きます。帷子橋を渡ると、町並みは下岩間町、帷子田町、下神戸町、帷子上町、上神戸町、上岩間町、程ヶ谷町と続きます。

売店や助郷会所、問屋場などが位置する程ヶ谷町は宿場の中心的な場所です。さらに、東海道線の踏切を越えた保土ヶ谷橋交差点付近には本陣があり、茶屋町を経て宿場を出ます。1648年（慶安元年）まで宿場は元町周辺にありましたが、その後新町が成立し、道筋も変更されました。この経緯については詳細が未解明の状態です。

保土ヶ谷宿の本陣

保土ヶ谷宿の本陣は苅部氏によって運営されていました。この家系は後北条氏の家臣から始まり、康則が鉢形城の城代家老を務めていました。その後、康則の家族は戦乱に巻き込まれ、多くの困難を乗り越えながら保土ヶ谷に戻り、宿場の本陣や問屋を担当しました。約270年にわたり、苅部家は宿場の三役を代々担ってきました。

1705年（宝永2年）には、苅部家の6代目が豪商と結婚し、その持参金で本陣の借財を返済するというエピソードがあります。また、10代目の清兵衛悦甫は横浜町の総年寄として地域の発展に寄与しました。明治時代には姓を改め、現在もその血を引く家族が残っています。

旧街道と名所

保土ヶ谷宿からは金沢鎌倉道、八王子道、大山道の3つの街道が分岐しており、交通の要所としての役割を果たしていました。宿場周辺には多くの名所や旧跡が点在しており、訪れる人々に歴史の深みを感じさせます。江戸側の見附跡、旧帷子橋跡、助郷会所跡、問屋場跡などが残されており、保土ヶ谷宿が持つ歴史の面影を伺わせます。

最寄りの駅はJRの保土ケ谷駅や相鉄本線の天王町駅で、交通機関を利用して訪れることが出来ます。また、保土ヶ谷宿は神奈川宿と戸塚宿の間に位置しており、周辺の宿場街とも密接な関係があります。

本宿は歴史的意義が高く、現在も多くの人々に愛されています。訪れることで過去の栄光を感じることができる貴重なスポットです。

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