信濃荒井駅

信濃荒井駅について

信濃荒井駅は、長野県松本市大字島立に位置する、アルピコ交通上高地線の駅です。駅番号はAK-04で、上高地線内の駅の中で唯一、旧国名である「信濃」を駅名に冠しているのが特徴です。

歴史

この駅は、1921年（大正10年）10月2日に筑摩鉄道の駅として開業しました。その後、1922年（大正11年）に筑摩電気鉄道、1932年（昭和7年）には松本電気鉄道へと社名が変更されました。1963年（昭和38年）には、渚停車場が渚停留所に変更されています。1993年（平成5年）には駅舎が建て替えられ、2011年（平成23年）にはアルピコ交通に社名が変更されました。

2021年（令和3年）8月には、記録的な大雨により西松本駅 - 渚駅間にある田川橋梁が被災し、一時的に運休となりました。この期間中、松本駅 - 新村駅間では代行バスが運行され、信濃荒井駅の代行バス乗り場は駅から北西に約500m離れたコンビニエンスストア前に設けられました。同年10月8日に渚駅 - 新島々駅間で列車の運転が再開され、当駅でのバス代行は終了しました。

駅構造

信濃荒井駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅で、無人駅として運営されています。列車交換が可能な構造ですが、実際に交換が行われるのは朝のラッシュ時のみです。ホームへの移動には遮断機のない構内踏切を利用します。駅の所在地は松本駅から2kmの地点にあり、駅舎のような青色の待合室がありますが、これはかつて有人駅であった頃の名残です。待合室の脇には、簡易的な駐輪場が設けられています。

利用状況

松本市が発行する統計書によると、1日平均の乗車人員は以下の通りです。具体的な数値は記載されていませんが、地域住民の日常的な移動手段として利用されていることが伺えます。

駅周辺

駅周辺は住宅街が広がっており、周辺道路は狭くなっています。駅の近くには奈良井川が流れており、上高地線がこの川を渡っています。この川に架かる鉄橋は、西松本駅西側の田川・薄川鉄橋と共に大正時代に建設されたものですが、老朽化が進んでおり、鉄道路線存続の課題となっています。

駅周辺には、勘左衛門堰や取水頭、飯田医院、国道158号（野麦街道）、有料老人ホーム「ふれあい」荒井荘、島立緑地、長野県道441号（あづみ野やまびこ自転車道）などがあります。また、ぐるっとまつもとバスの停留所「信濃荒井」が駅の北西約300mの場所にあり、松本駅アルプス口方面へのアクセスが可能です。

その他

駅のすぐそばには、かつて電鐘踏切がありましたが、2011年2月に機器が更新されました。また、フジテレビのドラマ「白線流し」のロケ地として新村駅が使用されましたが、信濃荒井駅もドラマの舞台の一つとして知られています。

隣の駅

アルピコ交通上高地線における隣の駅は以下の通りです。

渚駅（AK-03）
信濃荒井駅（AK-04）
大庭駅（AK-05）

関連情報

日本の[[鉄道駅一覧]]

信濃荒井駅は、その歴史と周辺の自然環境が調和した、地域住民にとってなくてはならない駅です。利用者の皆様に安全で快適な鉄道サービスを提供するため、今後も継続的な維持管理が重要となります。

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