奈良井川

奈良井川（ならいがわ）

奈良井川は、長野県中信地方を流れる信濃川水系の一級河川です。中央アルプスの主峰である木曽駒ヶ岳の北に位置する茶臼山北壁（塩尻市楢川地区）を源流とし、松本盆地を東西に分断するように流れています。

地理

源流から南下し、分水嶺が複雑に入り組む中、東側の天竜川、西側の木曽川に挟まれながら北上します。その過程で、中山道沿いの歴史的な観光名所である奈良井宿、贄川宿を通過し、塩尻市、松本市を貫流します。最終的には松本市大字島内にて梓川に合流し、梓川はそこから犀川へと名前を変えます。

流域の森林は、梓川や高瀬川とともに中部山岳森林計画区に指定されており、豊かな自然環境が保たれています。

利水

上水道

奈良井川は、塩尻市と松本市の上水道を支える重要な水源です。「松塩水道用水」として取水された水は、両市の浄水施設で処理され、各家庭に供給されています。また、安曇野地域の主要な用水路である拾ヶ堰の水源でもあり、梓川との合流点の手前に頭首工が設置されています。

水力発電

水力発電にも利用されており、長野県営の奈良井ダム直下には奈良井発電所（830キロワット）、上流にはグリーン電力エンジニアリングによる塩尻市奈良井川萱ヶ平水力発電所（560キロワット）が稼働しています。

流域の自治体

長野県
塩尻市
松本市

支流

合流点下流より記載
大門沢川
田川
鎖川
小曽部川
尾沢川

橋梁

奈良井川には、多くの橋が架かっています。以下に主な橋梁を列挙します。

番所2号橋（国道361号）
羽渕橋（国道361号）
羽渕橋（長野県道493号姥神奈良井線）
栃窪橋（長野県道493号姥神奈良井線）
奈良井橋（国道19号）
奈良井新橋（長野県道493号姥神奈良井線）
木曽の大橋
第三奈良井川橋梁（中央本線）
漆橋
第二奈良井川橋梁（中央本線）
桃岡橋（国道19号）
第一奈良井川橋梁（中央本線）
旧片平橋（廃橋・土木学会選奨土木遺産）
片平橋（国道19号）
梨の木橋（木床版）
琵琶橋（長野県道293号上今井洗馬停車場線）
太田橋（長野県道292号御馬越塩尻停車場線）
桔梗大橋
郷原橋
堅石橋
今村橋（長野県道25号塩尻鍋割穂高線）
小俣橋（長野県道27号松本空港塩尻北インター線）
奈良井川橋（長野自動車道）
神戸橋
上二子橋
笹賀橋（長野県道48号松本環状高家線）
二子橋（長野県道296号松本空港線）
下二子橋
島立橋
月見橋
両島橋
奈良井川橋梁（アルピコ交通上高地線）
奈良井橋
奈良井大橋（国道158号）
松島橋（長野県道320号倭北松本停車場線）
奈良井川橋梁（大糸線）
新橋
拾ヶ堰管理橋
島橋
平瀬橋（国道147号）

河川施設

奈良井ダム
松塩水道用水管理事務所 片平取水場
勘左衛門堰頭首工
拾ヶ堰頭首工

脚注

関連項目

鳥居峠 (長野県)

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