信都郡

信都郡（しんとぐん）とは

信都郡は、中国にかつて存在した郡であり、おおよそ現在の河北省南東部に位置していました。漢代から唐代にかけて設置され、その行政区画や名称は、時代の変遷とともに変化していきました。

歴史

前[[漢]]

信都郡は、漢の高祖の時代に初めて設置されました。その後、紀元前155年には広川国、紀元前37年には信都国が置かれるなど、王侯の封国としての性格を持つ時期もありました。前[[漢]]時代の信都国は、冀州に属し、信都、歴、扶柳など17県を管轄していました。

王莽の時代には、新博郡と改称されました。

後[[漢]]

後[[漢]]が成立すると、信都郡の名称に戻されました。しかし、72年には楽成国、122年には安平国と、再び封国としての時代を迎えます。安平国は、信都、阜城など13県を管轄しました。184年には安平郡と改称されました。

魏晋南北朝時代

265年、西晋の時代には安平国、284年には長楽国と名称が変わり、西晋末には長楽郡となりました。西晋の長楽郡は、信都、下博など8県を管轄しました。

北魏の時代にも長楽郡は存続し、堂陽、棗強など8県を管轄していました。

隋唐

583年、隋が郡制を廃止した際、長楽郡も廃止され、冀州に編入されました。しかし、607年に州が廃止されて郡が置かれると、冀州は信都郡と改称されました。この時の信都郡は、長楽、堂陽、衡水など12県を管轄しました。

621年、唐が竇建徳を平定すると、信都郡は冀州と改められました。742年には再び信都郡と改称されましたが、758年には冀州に戻され、信都郡の名前は歴史から姿を消しました。

信都郡は、その成立から消滅までの間に、郡、国、州と様々な形態を取り、管轄する県も大きく変化しました。その変遷は、中国の地方行政制度の変遷を反映しており、歴史を語る上で重要な要素となっています。

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