修道舘

修道舘 - 沖縄正当空手道の伝道所

修道舘（しゅうどうかん）は、東京に歴史を持つ空手道場で、沖縄の正当空手道を広めるために設立されました。この道場は、糸洲安恒の直弟子である遠山寛賢によって1931年に開館され、以降多くの武道家を育成しました。

設立の背景と移転

設立当初、修道舘は東京の浅草石浜小学校の前に位置していました。しかし、1937年には目黒へと移転し、空手研究生のための寄宿寮も併設されました。この移転は、道場の規模を拡大し、より多くの門下生を受け入れるための重要なステップでした。修道舘は、遠山が園長を務めた鳩山保育園の敷地と近い位置にあったことも特徴です。

戦後の活動と新たな方向性

第二次世界大戦後、GHQによる武道禁止令が出された中で、修道舘の門下生たちは新しい道を模索する必要に迫られました。1945年、彼らは千代田区に「韓武舘」を新たに設立しました。この道場では防具を着用した空手の組手稽古の体系を構築し、武道禁止令の厳しい状況を打破するための新しい試みが行われました。

やがて、韓武舘は「錬武舘」に改名され、実業家の蔡長庚からの支援を得ることで、全国的な組織「全日本空手道連盟（旧）」の設立に寄与しました。この団体は、修道舘をその総本部として位置づけ、空手道の普及と発展に大きな役割を果たしました。なお、この全日本空手道連盟は、現在の全日本空手道連盟錬武会とも異なる組織です。

現在に向けた意義

修道舘の設立とその後の発展は、日本における空手道の形態に多大な影響を与えました。特に、門下生たちが防具付き空手の稽古を通して新しい文化を築いたことは、現代の空手道の発展に繋がる重要な一歩となりました。

修道舘を通じて学んだ技術や心得は、今日もなお多くの空手家によって受け継がれ、全国的な大会や各種イベントでその存在を示しています。これにより、修道舘は単なる道場としてではなく、多くの人々に空手の精神と技術を伝える重要な場所となっているのです。

参考文献

• - 月刊空手道　特集『錬武会の心と技』（2008年12月号）
• - 錬武舘の歴史 - ウェイバックマシン（2004年2月14日アーカイブ分）
• - 『空手道・奥手秘術』鶴書房　遠山寛賢著
• - 『空手道大宝鑑』鶴書房　遠山寛賢著
• - 『空手道入門』鶴書房　遠山寛賢著

関連項目

• - 遠山寛賢
• - 韓武舘
• - 錬武舘
• - 全日本空手道連盟錬武会
• - 防具付き空手

外部リンク

• - 全日本空手道連盟錬武会
• - 全国防具付空手道選手権大会(Youtube)

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