俱利伽羅バイパス

俱利伽羅バイパスの概要

俱利伽羅バイパスは、石川県河北郡津幡町九折から同町刈安までを結ぶ、国道8号のバイパス道路です。全長2.8kmの2車線道路で、設計速度は時速60kmです。

俱利伽羅地区は、地形的な制約から従来の国道8号が急勾配で線形不良という課題を抱えていました。特に冬季は交通状況が悪化しやすく、一部区間では法面崩壊の危険性も指摘されていました。これらの問題を解決するため、バイパスの建設が計画され、1974年度から調査が開始されました。1990年11月2日、九折から刈安までの全線が供用開始されました。バイパスは終点で津幡北バイパスに接続しており、地域交通の円滑化に大きく貢献しています。

建設の経緯

1974年度に調査が開始され、1980年度に事業化されました。用地取得は1981年度に着手、翌1982年度には工事が開始されました。そして、1990年11月2日、6年間におよぶ工事の末、全線が開通しました。

道路構造と特徴

バイパスは丘陵地帯を通るため、大規模な切土工事が行われました。切土で発生した大量の残土は、津幡バイパスの盛土に有効活用されています。また、100m以上の橋梁が4橋架けられており、これらの橋梁の建設もバイパス整備における重要な課題でした。

主要な橋梁

バイパスには、複数の長大な橋梁が架けられています。そのうち主なものを以下に紹介します。いずれも重要な構造物であり、バイパス全体の交通安全に大きく貢献しています。

九折橋: RC7+6径間連続中空床版橋。橋長228.0m。
河内橋: 鋼5径間連続鈑桁橋。橋長160.0m。
大岩橋: 鋼3径間連続鈑桁橋。橋長106.0m。
坂戸橋: 鋼3径間連続鈑桁橋。橋長107.5m。

これらの橋梁は、それぞれ異なる形式と構造を持ち、地形的制約や交通量などを考慮した設計となっています。橋梁の詳細な仕様（支間割、幅員、勾配、橋台・橋脚の形式、基礎など）は、関連資料を参照ください。

道路管理と周辺環境

俱利伽羅バイパスは、国土交通省北陸地方整備局金沢河川国道事務所によって管理されています。バイパスは津幡町を通過し、周辺には住宅地や田園地帯が広がっています。バイパスによって、地域の交通の安全性が向上するとともに、地域経済の発展にも寄与していると考えられます。

接続道路

俱利伽羅バイパスは、起点側で津幡北バイパスと、終点側で津幡北バイパスおよび、小矢部バイパスと接続しています。これらのバイパスと連携することで、広範囲の交通ネットワークを形成し、地域の利便性向上に貢献しています。

まとめ

俱利伽羅バイパスは、地形的な制約を克服し、地域の交通安全と利便性向上に大きく貢献した重要な道路です。今後とも、地域の交通インフラとして重要な役割を果たしていくでしょう。長大な橋梁群や、詳細な設計データなど、技術的な側面にも注目すべき点が多くあります。

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