俺たちの祭

『俺たちの祭』は、ユニオン映画が制作し、1977年11月20日から日本テレビ系で放送された青春ドラマです。

概要

『俺たちの旅』の後番組としてスタートしました。主演の中村雅俊は、前番組『俺たちの朝』の裏番組であったNHK大河ドラマ『花神』に高杉晋作役で出演後、1年ぶりにこの枠に戻ってきました。当時、青春スターとして人気絶頂期を迎えていた中村の主演作として期待されましたが、前2作に比べてコメディ要素が少なく、シリアスな内容が中心となり、視聴率的に苦戦しました。当初は1年間の放送が予定されていましたが、結果的に半年で終了しました。

中村雅俊は、後年のインタビューで、劇団の世界を「ちょっと覗いてみたいという人たちに、当時の芸能界の生々しい感じの裏側とか、見せなくてもいいような部分も見せちゃったのかな」「『（俺たちの）旅』のような世界を期待して観てくれていた視聴者の皆さんからすると、何か違ったんでしょうね」と語っています。

1997年にはビデオ、2003年にはDVDがバップから発売されています。

内容

沖縄県・久米島で生まれ育った今城隆之は、東京出張中に劇団「新樹」の試験に合格し入団します。劇団の事務員・北見直子に思いを寄せ、同期生の沢矢津子からは片思いされます。アパート「東京ハウス」には、幼馴染みの小野昭一、漫画家の卵・森田正道、ギター流しのアルバイトをしている花井三四郎らが住んでいます。夢を追う若者たちの様々な青春群像劇が描かれています。

「東京ハウス」は渋谷区桜丘町、「新樹」は東急二子玉川駅近くという設定で、渋谷駅から恵比寿駅の間の山手線沿線や宮下公園などがロケ地として使用されました。

主な出演者

今城隆之 (タカ)：中村雅俊
北見直子：檀ふみ
小野昭一 (ハブ)：三ツ木清隆
沢矢津子 (ヤッコ)：堀美奈子
花井三四郎 (ボーヤン)：小島三児
森田正道 (みっちゃん)：角野卓造
田中路子 (森田の内縁の妻)：秋本圭子
今城せつ (隆之の母)：岩崎加根子
沢まゆみ (矢津子の母)：八千草薫
左右田一馬 (劇団「新樹」事務長)：地井武男

主題歌・挿入歌

主題歌は中村雅俊が歌う「俺たちの祭」（作詞・作曲：小椋佳、編曲：チト河内）です。挿入歌も中村雅俊の楽曲が使用されています。

「ただこの時だけを」（作詞・作曲：小椋佳、編曲：チト河内）
「街の灯 CITY LIGHT」（作詞：山川啓介、作曲：中村雅俊、編曲：ラストショウ）
「時をひらくと」（作詞：柴田陽平、作曲・編曲：チト河内）
「辛子色の季節」（作詞・作曲荒木一郎、編曲：井上鑑、荒木一郎）
「想い出のかたすみに」（作詞：みなみらんぼう、作曲：ブルース・バウアー、編曲：西村誠）

スタッフ

企画：岡田晋吉（日本テレビ）
プロデューサー：中村良男（日本テレビ）、奈良邦彦（文学座）、山本剛正（ユニオン映画）
音楽：トランザム、チト河内
脚本：鎌田敏夫、畑嶺明、金子成人、大原豊、柏原寛司
監督：斎藤光正、土屋統吾郎、佐藤重直

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