倉敷市真備ふるさと歴史館

倉敷市真備ふるさと歴史館

倉敷市真備ふるさと歴史館は、岡山県倉敷市真備町に位置する博物館です。この施設は、地元の歴史や文化を伝える役割を果たしており、特に江戸時代の岡田藩に関する資料や、著名な推理作家である横溝正史に関連した展示が行われています。館は大池ふるさと公園内にあり、岡田大池が背後に広がる美しい環境の中に存在しています。

1994年7月3日に開館したこの歴史館は、岡田藩の文書の研究や、横溝正史の業績を顕彰することを目的として設立されました。現在、約3,800点にのぼる資料が収蔵され、地域の歴史を知るための貴重な資料が豊富に提供されています。2005年の真備町の倉敷市への編入合併に伴い、館の名称も「真備町ふるさと歴史館」から「倉敷市真備ふるさと歴史館」へと改称されました。

展示内容

この博物館では、岡田藩に関連する文書や村人の日常生活、産業の発展に関する資料が展示されています。特に古文書や貴重な刀剣などが展示されており、歴史学者の磯田道史から寄贈された品々も含まれています。横溝正史がこの場所で過ごした足跡をたどる「横溝正史コーナー」も特に人気で、横溝が使用していたメガネやペン、文机などの実物が展示されています。

横溝正史が『本陣殺人事件』で描いた金田一耕助が初めて登場した舞台としても知られ、これにちなんだ展示が行われています。館内では、横溝が執筆に使った特注の文机や、書きかけの原稿などが実際に見られるため、訪れる人々は作家の作品の背景を理解しやすくなっています。

また、館の前庭には岡山藩領の境界石や金田一耕助のブロンズ像が設置されており、訪れる人に地域の歴史を感じさせる演出がなされています。

施設情報

倉敷市真備ふるさと歴史館は、無料で入館することができます。開館日は火曜日、水曜日、土曜日、日曜日で、年末年始を除く10時から16時まで開館しています。アクセス方法としては、JR西日本伯備線の清音駅から徒歩約45分、井原鉄道の川辺宿駅から徒歩約30分が利用できます。また、周辺地域を巡回するコミュニティタクシーも利用でき、便利です。

周辺施設

博物館を訪れた際には、横溝正史が疎開していた家や、岡田藩が1716年に建立した弁天様の祠など、関連施設にも足を運ぶことをお勧めします。これらのスポットを巡ることで、より深く地域の歴史を学ぶことができるでしょう。

倉敷市真備ふるさと歴史館は、地域の貴重な伝統や文化を学ぶための大切な地点であり、訪れるたびに新しい発見があることでしょう。

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