備中高松駅

備中高松駅

岡山県岡山市北区高松に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）吉備線（愛称：桃太郎線）の駅です。駅番号はJR-U06が割り当てられています。

概要

備中高松駅という名称は、この地の高松城跡に由来するとされています。年間を通じて利用がありますが、特に年末年始には最上稲荷への初詣客に対応するため、12月31日から1月1日にかけて当駅を終点とする臨時列車が運行されることがあります。また、かつてはここから最上稲荷門前へ至る稲荷山線が1911年（明治44年）から1944年（昭和19年）まで分岐しており、最上稲荷への重要なアクセス拠点でした。現在の吉備線においても、朝のラッシュ時には岡山方面へ折り返す列車が設定されています。

歴史

備中高松駅は、元々「稲荷駅」として開業しました。その歴史は以下の通りです。

1904年（明治37年）11月15日：中国鉄道吉備線が開通した際に、稲荷駅として営業を開始しました。
1911年（明治44年）5月1日：中国鉄道稲荷山線が開業し、当駅がその接続駅となります。
1930年（昭和4年）11月16日：陸軍特別大演習に関連し、昭和天皇が乗車されたお召し列車が岡山駅との間で往復運転され、当駅に停車しました。
1931年（昭和6年）2月9日：駅名が現在の「備中高松駅」に改称されました。
1944年（昭和19年）1月10日：中国鉄道稲荷山線が休止となります。
1944年（昭和19年）6月1日：中国鉄道の鉄道路線が国有化され、国鉄吉備線の駅となりました。同時に稲荷山線は正式に廃止されました。
1970年（昭和45年）2月1日：貨物の取り扱いが廃止されました。
1984年（昭和59年）2月1日：荷物の取り扱いが廃止されました。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道（JR西日本）の駅となりました。
2007年（平成19年）9月1日：ICカード「ICOCA」の利用が可能となりました。
2021年（令和3年）5月31日：この日をもって「みどりの窓口」の営業が終了し、駅スタンプの設置も終了しました。
2021年（令和3年）6月1日：この日から終日無人駅となりました。

駅構造

地上駅で、相対式ホーム2面2線を有し、列車交換が可能な構造です。駅舎はコンクリート造りの1階建てで、ホーム間は跨線橋によって連絡されています。駅舎に面している側が2番のりば、その反対側が1番のりばとして使用されています。

現在は終日無人駅ですが、かつては業務委託駅として運営され、「みどりの窓口」も設置されていました。ICOCAの利用が可能であり、これと相互利用できるICカード（例えばPiTaPaなど）も利用できます。

のりばは以下の通りです。

1番のりば：桃太郎線（吉備線） 総社方面
2番のりば：桃太郎線（吉備線） 岡山方面

なお、表示されている方面表記は駅の時刻表に基づいています。岡山方面および総社方面ともに、当駅までの運転となる列車が多く設定されています。

その他

ICカード乗車券（ICOCAなど）の利用履歴においては、当駅の表示は「備高松」と略記されます。

岡山市内では、単に「高松」と呼んだ場合に、香川県高松市ではなく当駅周辺の地域を指すことがよくあります。このため、岡山駅などでは香川県高松市へ向かう列車を「四国高松行き」と案内することで、混同を避ける配慮がなされています。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）

桃太郎線（吉備線）：吉備津駅 (JR-U05) - 備中高松駅 (JR-U06) - 足守駅 (JR-U07)

かつて存在した路線

かつては中国鉄道稲荷山線が当駅から分岐していました。

中国鉄道稲荷山線：備中高松駅 - 稲荷山駅

稲荷山線が開通した当初の約1年間は、途中に平山停留場も設置されていました。

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