傾山

傾山（かたむきやま / かたむきさん）

傾山は、大分県と宮崎県の境界にそびえる、祖母傾山系に属する山です。標高は1,605メートルで、山頂は大分県豊後大野市に位置しています。その秀麗な山容は、祖母傾国定公園の一部として保護されており、日本三百名山および大分百山にも選定されています。

山容の特徴

傾山の山頂は、特徴的な3つの岩峰によって形成されています。これらの岩峰は、南側から順に後傾（こうけい）、本傾（ほんけい）、前傾（ぜんけい）と呼ばれており、それぞれが独特の形状をしています。また、この山は古くから神聖な場所とされ、神武天皇が東征の際に四人の皇子と共に必勝を祈願したという伝承から、別名「四皇子峰（しおうじみね）」とも呼ばれています。

この山には、「吉作落とし」という悲しい伝承も残されており、歴史と伝説が息づく山としても知られています。

周辺地域は国有林に指定されており、豊かな森林生態系が保護されています。これらの森林は、貴重な動植物の生息地であり、自然環境保全の観点からも重要な地域です。

登山道

傾山へは、主に2つの登山道が利用されています。

西山登山口コース

このコースは、傾山の東山麓に位置する西山林道にある登山口からスタートします。登山道は尾根（そで尾）に沿って山頂へと続き、自然を満喫しながら登山を楽しむことができます。比較的緩やかな傾斜が続くため、体力に自信のない方でも挑戦しやすいコースです。

杉ケ越登山口（南陵新道）コース

もう一つのコースは、傾山の南麓にある杉ケ越トンネルの宮崎県側の登山口から始まります。このコースは、稜線をたどりながら山頂を目指すため、変化に富んだ景色が楽しめます。特に、稜線からの眺望は格別で、祖母傾山系の山々や周辺の自然を一望できます。

登山時の注意点

傾山は、標高が高く、天候が変わりやすい山です。登山前には、必ず天気予報を確認し、適切な装備を準備することが大切です。また、登山道は整備されていますが、一部急な箇所や滑りやすい箇所もあるため、注意が必要です。登山計画を立て、無理のない登山を心がけましょう。

ギャラリー

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脚注

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関連項目

祖母山
大崩山

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