元気ですか!! 大晦日!! 2011

FIGHT FOR JAPAN 元気ですか!! 2011：大晦日の格闘技祭

2011年12月31日、さいたまスーパーアリーナにて開催された『FIGHT FOR JAPAN 元気ですか!! 2011』は、日本の格闘技シーンに大きなインパクトを与えたイベントです。長年大晦日恒例だったFEG主催の『Dynamite!! 〜勇気のチカラ〜』が、選手へのファイトマネー未払い問題により開催が困難になったことを受け、DREAMがアントニオ猪木率いるIGF（イノキ・ゲノム・フェデレーション）とタッグを組み開催されました。

イベントのゼネラルプロデューサーにはアントニオ猪木が就任。イベント名にも猪木の決め台詞である「元気ですか!!」が採用されるなど、猪木の強い影響が見られました。会場や特別協賛（フィールズ）といった面では従来の『Dynamite!!』を踏襲しつつ、IGFルールでの試合を複数組成することで、新たな試みも取り入れられています。DREAMプロデューサーの笹原圭一氏もFEGの関与を否定しており、両団体が明確に別個に運営された大会であることが分かります。

放送と配信

大会は3部構成で、1部はFIGHTING TV サムライで無料放送、2部と3部はスカパー! PPVとして有料放送されました。地上波中継は、ヒョードルvs.石井戦の中継を検討していたTBSが最終的に断念したため実現しませんでした。しかし、ヒョードルの母国であるロシアの国営テレビ「ロシア2」を始め、東南アジア各国からも放送の申し出があり、海外への配信も積極的に行われました。さらに、ニコニコ生放送でも完全生中継を実施。1部と2部は無料で、3部は有料配信されました。

試合結果

大会では、DREAMルール、IGFルール、キックボクシングルール、女子総合ルールなど、多様なルールの試合が展開されました。主な試合結果は以下の通りです。

DREAMバンタム級世界トーナメント決勝戦: ビビアーノ・フェルナンデスがアントニオ・バヌエロスをTKOで破り、優勝。
DREAMフェザー級タイトルマッチ: 高谷裕之がリオン武を判定で下し、王座防衛に成功。
DREAMライト級タイトルマッチ: 青木真也が北岡悟を判定で下し、王座防衛に成功。
DREAMヘビー級ワンマッチ: エメリヤーエンコ・ヒョードルが石井慧をKOで勝利。
* IGFルール: ジョシュ・バーネットvs.鈴木秀樹、ジェロム・レ・バンナvs.ティム・シルビア、藤田和之vs.ピーター・アーツといった、ヘビー級対決がIGFルールで行われました。また、IGFとDREAMの対抗戦も開催されました。

その他、DREAMバンタム級トーナメント準決勝、様々な階級のDREAMルール、キックボクシングルール、女子総合ルール、MIXルールといった多彩なカードが組まれ、多くの観客を熱狂させました。

まとめ

『FIGHT FOR JAPAN 元気ですか!! 2011』は、日本の格闘技界にとって転換期となったイベントと言えるでしょう。FEGの『Dynamite!!』という成功作を踏襲しつつ、新しい試みを取り入れ、新たな時代への布石を築きました。地上波での放送はありませんでしたが、PPVやインターネット配信を通じて、世界中にその熱狂が届けられました。多様なルール、豪華なカード、そしてアントニオ猪木の存在感—これらの要素が合わさり、この大会は格闘技史に刻まれた、記憶に残るイベントとなったのです。

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