光子館

株式会社光子館

株式会社光子館（かぶしきがいしゃ こうしかん）は、日本の特殊美術製作を専門とする企業です。1975年3月に創業し、東京都渋谷区神山町に本社および第2工房を構えています。資本金は1000万円。

同社の主な事業は、テレビ、コマーシャル（CM）、舞台、映画、ラジオ、企業宣伝、展示会など、多様なメディアやイベントで使用される特殊美術品全般の企画・製作です。具体的には、エンターテインメントの世界に欠かせない、さまざまなキャラクターの着ぐるみや、表情豊かなパペット、そして番組セットやイベント会場を彩る独創的な造形物の製作を手掛けています。

主要な製作物

長年にわたり、日本のテレビ番組史に名を刻む数多くの作品に貢献してきました。その製作物は大きく以下のカテゴリーに分けられます。

着ぐるみ

特に子供やファミリー向けのテレビ番組で活躍するキャラクターの着ぐるみ製作を得意としています。視聴者に夢と親しみやすさを与える多くのキャラクターに命を吹き込んできました。代表的な製作例としては、教育番組の草分けである『パンポロリン』や、長寿子供番組として親しまれた『ひらけ!ポンキッキ』、『おーい!はに丸』などが挙げられます。また、バラエティ番組においても、『クイズ100人に聞きました』、『ビートたけしのスポーツ大将』、そして人気アトラクション番組『関口宏の東京フレンドパーク』（シーズン1、II）など、数々の番組で使用される着ぐるみを製作。さらに、NHKの人気キャラクターである『どーもくん』や、朝の人気子供番組『おはスタ』のキャラクターなども手掛けています。

パペット

人形劇やバラエティ、情報番組など、幅広いジャンルで活用されるパペット製作も重要な事業の一つです。パペットは、人間の手で操作されることで豊かな感情表現を可能にし、物語やトークに深みを与えます。手掛けた作品には、伝説的な人形劇『飛べ!孫悟空』や、子供向けの教育・教養番組『こどもにんぎょう劇場』、音楽番組『音楽派トゥギャザー』などがあります。また、連続テレビ小説『ちゅらさん』に登場する人気キャラクター『ゴーヤーマン』や、視聴者参加型クイズ番組『クイズ!家族ドレミファ大賞』（後の『クイズ・ドレミファドン!』）で使用されたパペットなども同社が製作しました。

造形物

テレビ番組のセット装飾、イベント会場のモニュメント、特殊な小道具など、多岐にわたる造形物の製作も手掛けています。番組の世界観を構築し、視覚的なインパクトを与える造形美術は、光子館の技術力が光る分野です。例えば、音楽番組の金字塔『ザ・ベストテン』の豪華なセットの一部や、国民的お笑い番組『ドリフ大爆笑』、『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』の舞台装置、体を張ったアトラクションで人気を博した『風雲!たけし城』の仕掛けなども製作に関わりました。報道番組においても、『ニュースステーション』や『NHKニュース7』などのセット美術を手掛けた実績があります。その他、『中居正広の怪しい図書館』、『ダーウィンが来た!』といった番組の特殊美術や、イベント向けとしては、新日本プロレスのビッグバン・ベイダーが使用した甲冑、太田胃散のCM・イベント用造形物、日本水泳連盟のキャラクター『ぱちゃぽ』、求人情報サービス『タウンワーク』関連の造形物など、その活動範囲は広範にわたります。

株式会社光子館は、これらの多岐にわたる特殊美術製作を通じて、日本のテレビ史やイベント文化を舞台裏から支え、見る人々に感動や楽しさを提供し続けている重要な存在と言えるでしょう。

公式サイト

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