光岡・リューギ

光岡リューギ：クラシカルな風格と現代技術の融合

光岡リューギは、トヨタ・カローラアクシオおよびフィールダーをベースに開発された、光岡自動車による個性的な乗用車です。その魅力は、レトロで優雅なデザインと、現代の技術を融合させた点にあります。

洗練されたクラシックデザイン

リューギの外観は、往年のロールスロイス・シルヴァークラウドIIをモチーフとしており、クラシカルな雰囲気を醸し出しています。特にフロントグリルとバンパーは、ハンドメイドによる精緻な造形で、高級感を演出しています。セダンとステーションワゴン（ワゴン）の2つのボディタイプが用意され、それぞれの個性を際立たせています。ベース車両であるカローラアクシオ／フィールダーの完成車から、ボディ内外装を分解、職人の手作業により、一台ずつ丁寧にカスタマイズされます。

エンジンと駆動方式

エンジンは、ベース車と共通の1.5L直列4気筒エンジンを搭載します。ガソリン車には1NZ-FE型（CVT車を除く一部グレード）と2NR-FKE型（CVT車限定の一部グレード）が、ハイブリッド車には1NZ-FXE型が採用されています。トランスミッションは、ガソリン車で5速MT（前輪駆動車のみ）とCVT、ハイブリッド車で電気式無段変速機が用意されています。光岡自動車としては初となるハイブリッドモデルもラインアップに含まれています。ただし、ベース車のカローラアクシオ／フィールダーに設定されている1.3Lおよび1.8Lガソリンエンジン搭載車、およびハイブリッド車のベースグレードに相当するモデルは、リューギには存在しません。

多彩なグレードと進化

リューギは、発売以来、幾度かの改良やマイナーチェンジを経てきました。初期モデルでは、「15ST」、「15DX」、「15LX」、「HYBRID」といった複数のグレードが設定され、4WDも選択可能でした。その後、トヨタセーフティセンスC（のちにToyota Safety Senseに改称）などの先進安全装備の追加や、インテリジェントクリアランスソナー（パーキングサポートブレーキ）などの搭載、さらには燃費基準の達成など、安全性と環境性能の向上を図ってきました。2019年のマイナーチェンジでは、「リューギEX」および「リューギワゴンEX」に車名が変更され、グレードも整理されました。2021年と2022年の改良では、歩行者検知機能付きプリクラッシュセーフティの搭載や、USB Type-C端子、ナノイーXの追加など、利便性と快適性が向上しました。

特別仕様車とバリエーション

リューギシリーズには、特別仕様車も存在します。「リューギ　ヤマト」は、専用アルミホイールや本革シートなどを装備した限定車として登場しました。また、ステーションワゴンタイプの「リューギワゴン」は、セダンとは異なる使い勝手の良さを提供します。

流儀を貫く、唯一無二の存在

車名の由来は、「ある物事に対するその人なりのやり方、スタイル」を意味する「流儀」からきています。光岡自動車のクラフトマンシップと、独自のスタイルを貫いたリューギは、他の追随を許さない存在感を放っています。トヨタ・カローラをベースとしながら、全く異なる個性を主張する、光岡自動車の技術力とデザインセンスの結晶と言えるでしょう。

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