児玉就忠

児玉就忠（こだま なりただ）は、戦国時代の武将であり、毛利氏に仕えた家臣です。安芸児玉氏の一族で、児玉元実の次男として生まれました。兄に児玉就兼、弟に児玉就方がおり、子には児玉元良、小方元信、児玉春種、内藤元輔らがいます。

生涯

児玉元実は毛利元就に古くから仕えた家臣であり、就忠もその影響下で毛利家臣団の一員となりました。一族の児玉家行の養子となり、その遺領を相続しています。元就からの信頼は厚く、行政手腕を買われて奉行に任じられ、桂元忠と共に元就の政務を支えました。元就は就忠のことを「家中での人あたりが良く、行政手腕に優れている」と評しています。

毛利隆元の時代になると、毛利家中で五奉行制が確立され、就忠はその一人に選ばれました。五奉行としての主な役割は、元就と隆元の連絡調整役であり、元就との主従関係も維持したままでした。そのため、隆元の家臣であった赤川元保や国司元相とは、必ずしも良好な関係ではなかったと伝えられています。

行政面では才能を発揮した就忠ですが、合戦は得意ではなかったようです。尼子氏との戦いにも参加し、戦功も挙げているものの、他の武将と比較すると、その働きは目立たなかったと言われています。

永禄5年（1562年）4月29日に死去し、家督は嫡男である児玉元良が継承しました。

登場作品

毛利元就（1997年、NHK大河ドラマ、演：益岡徹）

参考文献

岡部忠夫編『萩藩諸家系譜』（マツノ書店、1999年復刻）
* 防長新聞社山口支社編 編『近世防長諸家系図綜覧』三坂圭治監修、防長新聞社、1966年3月。 NCID BN07835639。OCLC 703821998。全国書誌番号:73004060。 国立国会図書館デジタルコレクション

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