全インド草の根会議派

全インド草の根会議派（AITMC）

全インド草の根会議派（英語: All India Trinamool Congress、略称: AITMCまたはTMC）は、主に西ベンガル州に基盤を持つ地域政党です。本政党は1997年にインド国民会議（INC）から分派する形で設立され、特にマムター・バナルジー氏がその創設者として知られています。

設立の背景と初期の活動

AITMCの誕生は、バナルジー氏が国民会議から追放されたことに起因しています。その後、彼女はインド共産党マルクス主義派などの左翼に対抗する立場を取ることを決め、インド人民党（BJP）を中心とした国民民主同盟に参加しました。

1998年の国会総選挙では7議席を獲得し、アタル・ビハーリー・ヴァージペーイー政権に加わります。翌1999年の総選挙ではさらに議席を増やし、バナルジー氏は鉄道大臣および石炭・鉱業大臣として重要な役割を果たしました。2004年の選挙では国民民主同盟の一員として臨んだものの、2議席にとどまり敗北します。

躍進と影響力の拡大

その後、左翼政府が進めるタタ・ナノ生産工場の誘致に強く反対し、撤回を実現させたことで注目を浴びます。2009年の連邦下院選挙では、与党INCの連合である統一進歩同盟と選挙協力を行い、19議席を確保し、再び影響力を高めました。この年、バナルジー氏は第2次マンモハン・シン内閣に鉄道大臣として入閣しました。

2011年の州議会選挙では、バナルジー氏が国会議員を辞職して出馬し、AITMCは圧倒的な勝利を収め、184議席を獲得しました。これにより、西ベンガル州で長期間続いていた左翼の政権は終焉し、バナルジー氏による新たな政権がスタートします。

しかし、2012年に同党は価格上昇や外資規制緩和に反発し、統一進歩同盟から脱退。これ以降、AITMCは中間派としての立ち位置をとるようになりました。

最近の選挙動向

2014年の連邦下院選挙では、全体としてBJPが優位な選挙戦の中でもAITMCは34議席を獲得し、州内では圧倒的な存在感を示しました。さらに、2019年セッションでも22議席を獲得し、上院議員数の中で第4党となる成果を収めました。

2024年の選挙では29議席を得て、インド国家開発包括同盟に連立していることから、国民会議派及びサマジワディ党に次いで第3位の政党目前に。

まとめ

全インド草の根会議派は、その設立から現在に至るまで、インドの政治において重要な役割を果たしてきました。この政党は特に西ベンガル州においてその存在感を増しており、国の政治にも多大な影響を与え続けています。今後の動向にも注目が集まります。

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