八十島義之助

八十島義之助は、1919年に東京府で生まれ、1998年に逝去した日本の土木工学者です。東京大学名誉[[教授]]の称号を持ち、鉄道工学、交通計画学を専門としていました。八十島家は、宇和島藩の家老職を務めた家柄であり、彼自身も名門の家系に生まれました。

学歴と職歴

八十島義之助は、慶應義塾幼稚舎、旧制府立高等学校を経て、1941年に東京帝国大学工学部土木工学科を卒業しました。翌年には母校の講師となり、その後、東京大学工学部助[[教授]]を経て、1955年に「敷設軌条の力学的特性に関する研究」で工学博士号を取得。同年には教授に就任しました。1980年に東京大学を定年退官し名誉[[教授]]となると同時に、埼玉大学教授に就任。1986年には、帝京技術科学大学（現在の帝京平成大学）学長に就任しました。

社会的活動

八十島義之助は、教育者としての活動の傍ら、数々の公職も務めました。1991年には勲二等旭日重光章を受章。1992年には鉄道総合技術研究所の会長に就任しました。国土審議会会長も務め、日本の国土計画にも貢献しました。また、1981年から1998年まで鉄道友の会の第5代会長を務め、鉄道文化の発展にも尽力しました。没後には、その功績を称えられ、従三位銀杯一組が贈られました。

家族

八十島義之助の父である八十島親徳は、東京高等商業学校（現在の一橋大学）出身で、渋沢栄一の書生を経て渋沢財閥の番頭を務めました。兄には医学者の八十島信之助と実業家の八十島親義がいます。妻の和歌子は、最高裁判所判事を務めた東京帝国大学名誉[[教授]]の穂積重遠の娘であり、渋沢栄一のひ孫にあたります。

著書

八十島義之助は、その研究活動の中で、多数の著書を執筆しました。

『鉄道の生い立ち』(1950年)
『鉄道の歴史』(1952年)
『都市と交通』(1966年)
『鉄道軌道』(1967年)
* 『交通と計画四十年』(1980年)

これらの著書は、鉄道工学、交通計画学の分野における重要な参考文献となっています。また、共著や翻訳書も多数あります。

まとめ

八十島義之助は、日本の土木工学、特に鉄道工学と交通計画学の発展に大きく貢献した人物です。教育者として、また社会活動家としても、多方面で活躍し、その功績は今もなお、多くの人々に影響を与え続けています。

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