八草峠

八草峠について

八草峠（はっそうとうげ）は、滋賀県長浜市と岐阜県揖斐川町の境界に位置する標高750メートルの峠です。この峠の名称は、かつて存在した村の名前に由来しています。古くから近江国（現在の滋賀県）との重要な交流路でしたが、現在ではその役割を失い、長い歴史を持つ道の一部が廃道となっています。

歴史と概要

八草峠は、国道303号の一部としてかつて多くの人々や物資が行き交った場所でした。しかし、2001年4月に開通した八草トンネル（全長3,025メートル）によって、その道路としての重要性は失われ、峠は国道から外れることになります。古くから交通の要所であったがゆえに、多くの歴史が詰まった場所であり、今でも峠には昭和45年に国道昇格を記念する碑や地蔵が存在しています。

現況とアクセス

現在の八草峠は、岐阜県側に柵、滋賀県側には頑丈なバリケードが設置されており、事実上の通行止めとなっています。特に滋賀県側には、落石や崩土、路肩欠損が原因で通行止めとなる看板が確認できます。このため、現在の峠は廃道扱いされていますが、（酷道マニアや釣り愛好者、山菜取りを行う人々、あるいは林業関係者などが時折訪れることがあります）

ただし、岐阜県側はトンネル開通以降、維持管理がされておらず、道は劣悪な状態です。しかし、八草峠の滋賀県側にある部分については部分的な修復が行われており、軽トラックや普通車のコンパクトカーは金居原トンネル東側の入り口から峠までアクセス可能です。

道路の状況

八草峠へのアクセス道路は全体的に厳しい状況にあり、落石や落ち葉、路面の亀裂、路肩の決壊などが多く見られ、通行には細心の注意が求められます。また、冬季には2メートル以上の積雪があり、この影響でほとんどのガードレールが損傷を受けています。そのため、道沿いの多くの箇所でガードレールのポストごと路肩が崩落している状況です。

峠の展望

それにも関わらず、八草峠からの眺望は非常に素晴らしく、多くの登山者や観光客がこの峠の景色を楽しむために訪れることもあります。特に岐阜県側には、峠に至る過程で八草村の記念碑も設置されており、歴史的な背景を色濃く残しています。

まとめ

八草峠は過去の重要な交通路としての役割を経て、現在は廃道となりつつある厳しい状況です。訪れる際はその厳しさを理解し、安全に楽しむことが大切です。昔の魅力の残る峠ではありますが、訪れる際は準備をしっかり整え、十分な注意を払う必要があります。

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