八鹿駅

八鹿駅：但馬地方の交通の要衝

八鹿駅は、兵庫県養父市八鹿町に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）山陰本線の駅です。特急列車を含む全列車が停車し、但馬地方における重要な交通拠点として機能しています。

歴史と変遷

八鹿駅は1908年（明治41年）、官設鉄道和田山駅からの路線延伸により開業しました。当初は終着駅でしたが、翌年には豊岡駅まで延伸され、途中駅となりました。その後、線路名称の変更を経て山陰本線に編入されました。

駅の歴史には、1927年（昭和2年）の北丹後地震による被害や、1934年（昭和9年）の駅舎改築、1955年（昭和30年）の福知山駅からの跨線橋移設など、幾多の出来事が刻まれています。貨物取扱は1982年（昭和57年）に、荷物扱いは1985年（昭和60年）に廃止されました。国鉄分割民営化後はJR西日本の駅となり、2021年（令和3年）にはICOCAなどの交通系ICカードの利用が可能になり、同年7月には直営駅となりました。2023年（令和5年）2月にはみどりの窓口が営業を終了し、みどりの券売機プラスが導入されました。

駅構造と設備

八鹿駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線の地上駅です。待避や列車交換が可能な構造となっており、駅舎は単式ホーム側に位置し、島式ホームとは跨線橋で連絡しています。現在、豊岡駅管理の無人駅となっていますが、みどりの券売機プラスが設置されているため、きっぷの購入も可能です。また、ICOCAなどの交通系ICカードも利用できます。

ホームの配置は、1番のりばが上下副本線、2番のりばが上り本線、3番のりばが下り本線となっています。主に2番のりばと3番のりばに各方面行の列車が停車します。かつては福知山方面の上り普通列車が特急列車との待ち合わせを行う運用がありましたが、現在は和田山駅で行われています。

利用状況と周辺環境

八鹿駅の1日平均乗車人員は、2016年（平成28年）時点で556人でした。駅周辺には、全但バスの本社と八鹿営業所、養父市役所、兵庫県立八鹿高等学校、八鹿郵便局、神戸新聞社養父支局など、多くの公共施設や商業施設が立地しています。また、国道9号と国道312号の分岐点にも近く、交通アクセスは良好です。公立八鹿病院や但馬銀行八鹿支店といった施設も近隣にあり、地域住民にとって重要な拠点となっています。

バス路線とアクセス

八鹿駅は、但馬地方におけるバス交通の拠点でもあります。全但バスが運行する多数の路線バスが発着しており、湯村温泉、出石、豊岡駅、大阪、神戸など、但馬地方各地へのアクセスに便利です。特に湯村温泉へのアクセスは、最寄り駅の浜坂駅からバスを利用するよりも八鹿駅からのバスの方が便利で一般的です。

隣の駅

八鹿駅の隣の駅は、山陰本線で下り方向が江原駅、上り方向が養父駅です。特急列車の停車駅は列車によって異なります。

まとめ

八鹿駅は、歴史と近代的な設備を兼ね備えた、但馬地方の中核的な駅です。JRとバス路線の連携により、地域住民の生活を支えるとともに、観光客にとっても重要な交通アクセス拠点となっています。今後も、地域社会の発展に貢献していくことが期待されます。

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