共和国 (出版社)

株式会社共和国の概要

株式会社共和国（正式名称: きょうわこく、英: Editorial Republica）は、東京都東久留米市に本拠を置く日本の出版社です。この会社は、人文科学を中心とした書籍や文芸作品の出版に力を入れ、『世界を書物でロマン化します。』というスローガンのもと、独自の視点で様々な作品を提供しています。

設立の背景

共和国は、2014年4月に設立されました。設立者は、以前水声社で編集者を務めていた下平尾直（しもひらお・なおし）氏です。下平尾氏の情熱とビジョンが、この出版社の礎を築いています。共和国は、流通の面では主に出版社トランスビューの「直取引代行」を利用し、効率的な出版活動を行っています。

創刊当初のラインナップには、都甲幸治著の『狂喜の読み屋』と、藤原辰史著の『食べること考えること』の2冊があり、これらは「散文の時間」というシリーズに含まれています。このシリーズは、人文科学や文学に関する幅広いテーマを扱うことで、読者に新たな視点を提供しています。

受賞歴と評価

2021年、共和国は第18回「出版梓会新聞社学芸文化賞」を受賞しました。この授賞に際しては、選考の言葉として時事通信社文化特信部編集委員の石丸淳也氏が「出版点数の多さ、多彩さに驚くばかりです。代表の下平尾直さんの本作りに懸ける思いに敬意を表します。」と評価しており、共和国の取り組みが高く評価されています。また、週刊書評紙「図書新聞」においても広告を出稿するなど、活動を広く発信しています。

主な刊行物

共和国が手がける書籍は多岐にわたり、歴史、哲学、思想、社会といったジャンルにおいて幅広い作品を刊行しています。例えば、山家悠平の『遊郭のストライキ：女性たちの二十世紀・序説』や、藤原辰史の『［決定版］ナチスのキッチン：「食べること」の環境史』、さらには菅野賢治の『「命のビザ」言説の虚構：リトアニアのユダヤ難民に何があったのか？』など、多彩なテーマの書籍があります。

哲学や社会問題に関する書籍も充実しており、池田浩士の『戦争に負けないための二〇章』や、清原悠編の『レイシズムを考える』など、現代の問題を直視した内容が扱われています。文芸作品としては、黒田喜夫や高見順の著作も揃えており、詩や小説を楽しむ読者にも応えています。

特徴と方向性

株式会社共和国は、そのユニークな視点と多様な企画を通じて、日本の文学や思想、文化を掘り下げる役割を担っています。今後も、様々な反響を呼ぶ書籍を刊行し、カルチャーシーンに貢献する存在として、成長を続けていくことでしょう。読者に新しい視点を提供する出版社として、今後も期待される存在です。

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参考リンク

• - 株式会社共和国 公式サイト
• - 共和国の書籍一覧 - 版元ドットコム
• - 共和国 (@Naovalis) - X

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