共和国連合

共和国連合（Rassemblement Pour la Republique, RPR）は、1976年12月にジャック・シラクによって結成されたフランスの政党です。その前身は、第五共和政が始まった1958年10月にド・ゴール大統領の支持基盤として設立されたUNR（新共和国連合）であり、数回の党名変更を経てRPRへと改組されました。

UNR時代は議員政党としての性格が強く、政党組織は脆弱でしたが、RPR結成後にシラクをはじめとする新世代が主導権を握ると、党の組織化が積極的に進められました。これにより、RPRはフランス政界における重要な勢力としての地位を確立していきました。

当初、RPRは反英米的なド・ゴール主義に基づく保守政党としての立場を鮮明にしていました。しかし、1980年代以降は自由主義的な色彩を強め、政策の幅を広げていきました。この変化は、フランス社会の変化に対応し、より幅広い支持層を獲得するための戦略的な転換であったと考えられます。

RPRは前身のUNR時代から長く議会第一党の地位を維持していましたが、1981年の議会総選挙では社会党に敗北し、一時的にその地位を失いました。しかし、その後も勢力を回復し、フランス政治において重要な役割を果たし続けました。

1995年の大統領選挙では、ジャック・シラクが第五共和政下で5人目の大統領に選出されました。シラクの大統領就任は、RPRにとって大きな成果であり、党の威信を高めることとなりました。シラク政権下では、フランスの政治・経済における様々な改革が推進されました。

2002年4月、シラク大統領の下、保守中道勢力による大同団結を目的とした大統領多数派連合（後にUMP：国民運動連合に改編）が発足し、RPRはこれに合流する形で解党しました。RPRの解党は、フランスの政党政治における大きな転換点であり、新たな政治勢力の台頭を促すこととなりました。

参考文献：
大山礼子『制度のメカニズム4　フランスの政治制度』（東信堂）

外部リンク：
Unofficial history and description (フランス語)
Unofficial timeline (フランス語)

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