共進駅

共進駅（廃駅）

共進駅は、かつて北海道紋別郡湧別町南兵村一区に位置していた、JR北海道名寄本線の駅でした。1989年の名寄本線全線廃止に伴い、その歴史に幕を閉じました。

歴史

南兵村一区は、1897年に屯田兵が入植した地域です。湧別軽便線（後の名寄本線）が開通した当初は駅がなく、近隣の上湧別駅や開盛駅まで行く必要がありました。1949年には鉄道事故で住民が亡くなるという悲しい出来事もあり、駅設置への要望が高まりました。

1955年、住民の請願が実り、一区中通仮乗降場として開業。1959年には駅に昇格し、共進駅と改称されました。

年表

1955年12月：一区中通仮乗降場として開業
1959年11月1日：共進駅に昇格
1960年11月18日：ホーム延伸
1963年12月10日：待合所新設
1965年12月：便所設置
1987年4月1日：国鉄分割民営化により、JR北海道に継承
1989年5月1日：名寄本線全線廃止に伴い、廃駅

駅名の由来

当初の駅名「一区中通」は、南兵村一区の中通り神社前に位置することに由来します。この地は屯田兵村として開かれ、「四中隊一区」と呼ばれていました。その後、「南兵村一区」と改称されました。

駅昇格後の「共進」という名称は、「南兵村一区」の別名に由来します。「共に進もう」という意味合いが込められていますが、その起源は1903年に設立された「共進青年会」に遡ります。その後、多くの組織で「共進」の名が使われ、地区名としても定着しました。

駅構造

廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅でした。ホームは線路の西側に位置し、転轍機を持たない棒線駅でした。無人駅で、駅舎はなく、ホーム中央に待合所がありました。

利用状況

かつては地域住民の足として利用されていましたが、廃止時には一部の普通列車が通過していました。

駅周辺

駅周辺には、以下の施設がありました。

国道242号（置戸国道）
湧別川
共進川
北海道北見バス・北紋バス「南兵村1区」停留所
川上神社

現在

2001年、2011年の時点ですでに駅の痕跡は確認されていません。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

名寄本線

上湧別駅 - 共進駅 - 開盛駅

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