兵庫県道43号高砂北条線

兵庫県道43号高砂北条線とは

兵庫県道43号高砂北条線（ひょうごけんどう43ごう たかさごほうじょうせん）は、兵庫県南部の高砂市から北東方向の加西市に至る主要地方道に指定されている県道です。この路線は、加古川市の西部地域と高砂市の新しい市街地を南北方向に縦断しています。地元では地域によって異なる通称で呼ばれており、加古川周辺では「北条街道」、加西方面では「高砂街道」として親しまれています。

路線概況

路線の起点は高砂市荒井町扇町に位置し、山陽電気鉄道本線の荒井駅周辺にあたります。ここから北上し、加西市北条町西高室にある西高室交差点が終点となります。この終点では、主要地方道である兵庫県道23号三木宍粟線と接続しています。総延長は約21.212キロメートルです。

この道路の重要な役割の一つは、沿線を通過または近傍を通る東西方向の主要幹線道路を結ぶことです。南から順に、国道250号、国道2号、加古川バイパス（国道2号）、山陽自動車道、そして国道372号といった、地域や広域を結ぶ主要な道路と接続しており、交通の要衝としての機能を果たしています。

特に、国道2号と交差する平津交差点より南側の高砂市内の区間は、都市計画道路「沖浜平津線」として位置づけられ、道路整備が進められてきました。1988年から2017年にかけて、この区間は従来の2車線から4車線へと拡幅され、よりスムーズな交通が可能となっています。

歴史

本路線の歴史において特筆すべき出来事としては、1987年2月23日に日本国有鉄道（当時）の山陽本線を跨ぐ宝殿陸橋が開通したことが挙げられます。これにより、それまで路線の交差地点にあった棚田下踏切が廃止され、安全性や交通の流れが大きく改善されました。また、1993年5月11日には、建設省（現在の国土交通省）によって県道高砂北条線として主要地方道の指定を受け、路線の重要性が改めて認識されました。

重複区間

路線の一部には、他の県道や国道と重複する区間があります。

兵庫県道118号小野志方線：加古川市志方町細工所（志方東小学校東交差点）から同市志方町細工所（細工所北交差点）の間
国道372号：加西市三口町（三口交差点）から同市西笠原町（善防交差点）の間
兵庫県道81号小野香寺線：加西市西笠原町（善防交差点）から同市王子町（王子町交差点）の間

地理

兵庫県道43号高砂北条線が通過する自治体は以下の通りです。

高砂市
加古川市
加西市

また、複数の鉄道路線とも交差しています。

山陽電気鉄道本線（新道で接続）
山陽新幹線
JR神戸線
北条鉄道北条線

沿線には、起点の近くにある山陽電気鉄道本線の荒井駅や、加西市内にある法華山一乗寺、北条鉄道北条線の播磨下里駅など、地域の拠点や名所が存在します。

その他、高砂市米田町の酒造業者敷地内にあった欅の木が、4車線拡張工事に伴う伐採計画から地元有志によって移植・保存された際には、これを記念するイベントが数度開催されたこともあります。このように、単なる交通路としてだけでなく、地域との関わりも持っている路線です。

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