兵庫農科大学

兵庫県立兵庫農科大学

兵庫県立兵庫農科大学は、1949年から1969年まで存在した公立大学です。設立当初は兵庫県立農科大学という名称でした。略称は兵庫農大。

概要

第二次世界大戦後、新制の公立農科大学として設立された6大学のうち、唯一旧制学校を前身としない大学でした。農学科、畜産学科、農芸化学科および農業短期大学部が設置され、カンボジア農業学術調査やブラジル移民実態調査など、海外学術調査にも力を入れました。

しかし、文部省の県立大学整理方針により、早くから国立移管が検討され、神戸大学に併合される形で、神戸大学農学部の前身となりました。卒業生たちは「六篠会」という同窓会を結成し、兵庫県立農業短期大学および神戸大学農学部共通の同窓会として、現在も活動を続けています。

沿革

1949年4月 - 兵庫県立農科大学として設立。初代学長は三宅捷（元台北帝国大学農学部長）。農学科を設置。
1949年5月 - 第1回入学式・開校式を挙行。
1951年1月 - 農芸化学科・畜産学科を設置。
1951年3月31日 - 教職課程のうち農業科を設置。
1951年12月4日 - 教職課程のうち理科を設置。
1952年4月 - 兵庫県立兵庫農科大学と改称。
1955年4月 - 神戸医科大学（神戸大学医学部の前身）への進学課程を設置。
1956年3月 - 兵庫県立兵庫農業短期大学を統合し、兵庫農科大学短期大学部と改称。
1957年3月 - 短期大学部を廃止。
1964年3月 - 神戸医大への進学課程を廃止。
1966年4月 - 国立に移管され、神戸大学農学部設置の母体となる。
1969年3月 - 廃止。

歴代学長

歴代学長の情報は、現在調査中です。

校地の変遷と継承

設立当初の校地は、兵庫県立医科大学予科の学舎として利用されていた篠山の陸軍歩兵第七十連隊兵舎跡に設置されました。神戸大学への統合後、農学部キャンパスは1967年10月までに六甲台へ移転を完了し現在に至っています。農大跡地には現在三井ミーハナイト・メタル篠山工場が立てられ、近くの兵庫県総合庁舎側の道路脇に「兵庫農科大学発祥之地」の記念碑が立てられています。

関連項目

兵庫農業短期大学
高等農林学校
神戸大学
神戸大学農学部

外部リンク

神戸大学
神戸大学の歴史 : 農学部の前身
神戸大学農学部
六篠会
篠山町75年史「農科大学」
丹波ぶらり散歩道「歩兵第70連隊」 - 農大跡地について記述。
篠山市観光情報 : 丹波篠山の歴史 : 歩兵第七十連隊跡
発祥の地コレクション「兵庫農科大学発祥之地」

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