内堀基光

内堀 基光について

内堀基光（うちぼり もとみつ、1948年生まれ）は、日本の文化人類学者であり民俗学者として知られています。特に、文化人類学、民俗学、そして東南アジアの民俗誌学を専門とし、日本の学界に大きな影響を与えてきました。彼は、一橋大学や放送大学で名誉教授として活動し、長年にわたり教育および研究に貢献しています。

来歴

内堀氏は東京都で生まれ、東京大学教養学部を卒業後、オーストラリア国立大学に進学し、1978年に人類学の博士号（Ph.D.）を取得しました。その後、同大学の太平洋地域研究所で研究助手としてのキャリアをスタートし、その後岐阜大学の教養部で講師や助教授として教鞭をとりました。

一橋大学社会学部では助教授から教授へと昇格し、さらに東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の教授及び所長も務めました。2011年には一橋大学から名誉教授の称号を、2018年には放送大学から名誉教授に認定されるなど、華々しいキャリアを歩んできました。

受賞歴

内堀氏の業績は高く評価されており、1982年には民族学振興会が授与する第13回渋沢賞を受賞しました。さらに、2009年には日本文化人類学会の第4回日本文化人類学会賞も受賞し、その研究が文化人類学の発展に寄与したことが認識されています。

著書

内堀基光は、著書や論文を通じて多岐にわたるテーマを探求してきました。彼の単著の代表作には、1996年に刊行された『森の食べ方』があります。この書籍では、自然と人間の関係性について考察し、文化の中で食が果たす役割について掘り下げています。また、2006年には特集「祭文と呪文の力」に関する書籍も発表しました。

共著としては、1986年に山下晋司との共著で『死の人類学』を、さらには2007年には『資源人類学』があり、それぞれにおいて彼の専門知識が色濃く反映されています。また、共編著として、1996年に岩波書店から発行された『岩波講座文化人類学』全13巻においても参与しています。このシリーズは、文化人類学の多様な側面を網羅する重要な教材となっています。

さらに、翻訳書としては、G・S・カークの著作『神話‐その意味と機能』が1976年に社会思想社から出版され、文化における神話の役割や意味についての洞察を提供しています。

外部リンク

• - 放送大学 教員一覧
• - 内堀基光（人類学／民族学）の研究紹介サイト

内堀基光の研究や著作は、文化人類学や民俗学の領域において今もなお多くの学生や研究者に影響を与えつづけています。彼の豊富な知識と経験は、文化の多様性や民族の理解に向けた道を切り開いています。

もう一度検索