内田勝正

内田勝正（うちだ かつまさ）

内田勝正は1944年9月19日に生まれ、2020年1月31日にこの世を去るまで、日本の俳優として多くのドラマや映画に出演しました。彼の本名はそのまま内田勝正であり、1978年頃には内田昌宏という別名義も使用していました。

出身と教育

内田は千葉県野田市の出身です。青山学院大学を卒業した1967年には、大学在学中に英語劇を行うESSに参加。卒業後、劇団四季を経て、三島由紀夫が中心となる劇団「浪曼劇場」に参加。この劇団では、中村伸郎や岡田義江といった著名な俳優陣と共に舞台に立ちました。特に三島からの信任を受け、舞台『サロメ』のヨカナーン役に抜擢されました。

しかし、三島由紀夫の死後、浪曼劇場は解散。以降、内田はテレビや映画での活動にシフトし、名悪役として名を馳せました。

俳優としてのキャリア

内田は整った顔立ちと独特の渋い声を持ち、主に刑事ドラマや時代劇で知られる存在感のある悪役を演じました。特に『水戸黄門』には68回もゲスト出演し、そのキャラクターの印象を強く残しました。1972年には『木枯し紋次郎』で渡世人役を演じ、市川崑による最終話にも復帰。これ以降、悪役としてのオファーが急増し、冷徹で厳格なキャラクターを数多く演じました。

内田の演技スタイルは、ただの悪役を越えて、しばしば複雑な内面を持つキャラクターを描写することが評価されました。特にTBSドラマ『隣の未亡人』では、外見的には悪役的な存在ながら、実は主人公の再婚相手という重要な役割を務めました。また、子供向け番組『怪人二十面相』では、実質的な主人公である敵キャラクターを演じ、多くの子供たちに親しまれました。

俳優団体への貢献

内田は日本俳優連合の副理事長でもあり、俳優の権利向上や生活向上に積極的に取り組みました。彼の役割は、ただの俳優に留まらず、業界全体の改革にも寄与したと言えます。

趣味・特技

特技には乗馬や英会話、スクーバダイビングがあり、趣味としてはゴルフや麻雀、さらにはモダンバレエがありました。多才な彼は、演技だけでなく多方面での活動にも秀でていました。

晩年と死去

内田は2020年1月31日、肝臓がんにより75歳でこの世を去りました。彼は亡くなる10年前に胃がんの手術を受け、その後も健康に気を配りながら活動を続けていましたが、2019年には体調が悪化し、入退院を繰り返していました。最期は家族葬が営まれ、静かに旅立たれました。

まとめ

内田勝正は、彼自身のユニークなキャリアと存在感で日本のエンターテインメント界に多大な影響を及ぼした俳優です。彼の業績や役柄は今なお多くの人々に記憶されています。

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