内藤久一郎

内藤 久一郎

内藤久一郎（ないとう きゅういちろう）は、1905年3月12日に新潟県刈羽郡石地町で誕生した昭和期の実業家および政治家です。彼の父は内藤鷲郎であり、内藤久寛の養子として、素封家の家系に育ちました。内藤は早稲田大学経済科を1930年に卒業し、その後、新潟県会議員に当選し、地域社会の発展に貢献する姿勢を見せました。

1936年には、第19回衆議院議員総選挙に立憲民政党の公認を受けて新潟県第3区から出馬し、見事当選。これにより、衆議院議員としてのキャリアが始まりました。在任中は地域の代表として、さまざまな政策に関与しました。また、同時期に石地町長としても地域の発展に寄与しました。

彼は新潟県町村長会の副会長や刈羽郡町村長会の会長なども歴任し、地域の連携を強化しました。さらに、新潟県大陸開拓協会の副会長や大政翼賛会刈羽郡支部の長など、戦前の政治シーンでも影響力を持っていました。実業界でも、石地町信用組合の長を務め、柏崎瓦斯の監査役を担うなど、多岐にわたる役職に就きました。

しかし、戦後の公職追放により一時的に政治活動から遠ざかりました。追放が解除された後も、1952年に第25回総選挙に新潟県第3区から改進党公認で立候補しましたが、残念ながら当選は果たせませんでした。

家族面では、内藤の祖父、内藤久寛も実業家であり、衆議院議員として活躍した背景を持ちます。このように内藤久一郎は、実業家としてだけでなく、政治家としても多くの役職を経験し、地域社会に多大な影響を与えた人物です。彼の多様な経歴は、地域の発展や政治活動の重要性を物語っています。彼の人生は、新潟県の歴史においても重要な位置を占めており、昭和期の日本の政治と経済における変動の中で、ひとりの実業家兼政治家が果たした役割を強く示しています。

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