内藤政養

内藤政養

内藤政養（ないとう まさやす）は、江戸時代後期、陸奥国湯長谷藩の第13代藩主です。官位は従五位下・因幡守。

生涯

安政4年（1857年）に、第11代藩主・内藤政恒の三男として生まれました。幼名は長寿麿。兄2人が夭折したため、政恒の養子となっていた政敏の養子となります。文久3年（1863年）、養父・政敏の死去により家督を継ぎました。

慶応4年（1868年）、戊辰戦争が勃発。新政府軍から会津攻撃の支援を命じられますが、同年5月、奥羽越列藩同盟に加盟し、新政府に対抗します。当時12歳という若さでありながら、自ら戦場に赴き奮戦したと伝えられています。しかし、同年6月29日、新政府軍の攻撃により湯長谷陣屋は攻略され、政養は仙台城下へ逃れました。

同年9月24日、新政府軍に降伏・謝罪を申し入れ、9月27日に降伏が認められ謹慎を命じられました。同年10月10日には東京へ移され、延岡藩邸に幽閉されることとなります。

明治元年（1868年）12月7日、新政府への抵抗を理由に、養子の政憲に家督を強制的に譲らされた上で隠居を命じられ、所領も1000石削減され1万4000石となりました。明治2年（1869年）9月28日、謹慎を解かれています。

明治44年（1911年）3月6日に死去。享年55。

系譜

実父: 内藤政恒
実母: 花月院 - 内藤政民の娘
養父: 内藤政敏
正室: 杰 - 阿部正備の娘
子女:
長女: 董子 - 内藤政潔正室
次女: 房子 - 堀内宗平室
養子: 内藤政憲 - 大炊御門家孝の子

内藤政養は、幼くして藩主となり、激動の幕末期を駆け抜けた人物です。奥羽越列藩同盟への参加とその後の苦難は、時代の波に翻弄された藩主の姿を象徴しています。

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