内閣府特命担当大臣（消費者担当）

内閣府特命担当大臣（消費者担当）とは

内閣府特命担当大臣（消費者担当）は、日本の内閣府に置かれる国務大臣の一つであり、消費者行政を統括する役割を担います。一般には消費者担当大臣と通称されています。

概要

内閣府特命担当大臣は、特定の政策課題に対応するために設置される大臣であり、その担当分野は内閣によって柔軟に変動します。消費者担当大臣は、沖縄及び北方対策担当大臣や金融担当大臣と同様に、内閣府設置法によって必置とされていました。内閣府に置かれた消費者委員会や外局の消費者庁を所管し、消費者行政全般を担当していました。

現在は、消費者行政に加えて食品安全行政も所管する「消費者及び食品安全担当大臣」が設置されており、より広範な業務を担当しています。

沿革

消費者行政の強化は、2000年代後半から特に重要視されるようになりました。

2007年、当時の内閣総理大臣・福田康夫は、所信表明演説で「国民の安全・安心が重視される時代になった」と指摘し、消費者保護の強化を表明しました。構造計算書偽造問題や悪徳商法などの問題が社会問題化する中で、消費者保護のための行政機能強化が求められました。

翌年の施政方針演説で福田は、従来の行政機構を厳しく批判し、各省庁に分散していた消費者行政を一体的に推進する組織を新設する考えを示しました。そして、「消費者行政担当大臣を常設する」方針を明らかにしました。

これらの動きを受け、福田康夫内閣では、内閣府特命担当大臣（沖縄及び北方対策、規制改革、国民生活、科学技術政策）であった岸田文雄が、消費者行政推進担当を兼任することになりました。その後、野田聖子が内閣府特命担当大臣（科学技術政策、食品安全担当）として消費者行政推進担当を兼任し、麻生内閣でも引き続きその職務を担当しました。

2009年9月1日には、消費者委員会と消費者庁が正式に発足し、野田聖子は消費者行政推進担当を解かれ、「内閣府特命担当大臣（消費者担当）」に任命されました。しかし、鳩山由紀夫内閣では、食品安全と消費者行政が統合され、「内閣府特命担当大臣（消費者及び食品安全担当）」が設置されたため、消費者担当大臣は事実上食品安全担当大臣と統合されることとなりました。

歴代大臣

消費者庁と消費者委員会が発足する以前は、国務大臣に対する特命事項として「消費者行政推進担当」が発令されていました。これはあくまで国務大臣に対する特命事項であり、特命担当大臣とは異なりますが、便宜上、消費者担当大臣とほぼ同様の業務を担当した人物を記載します。

2009年9月1日の消費者庁と消費者委員会の発足以降、内閣府特命担当大臣として正式に担当事項が発令されるようになりました。

関連項目

国務大臣
内閣府特命担当大臣
食品安全担当大臣
消費者及び食品安全担当大臣
内閣府副大臣
内閣府大臣政務官
内閣府
消費者委員会
消費者庁

外部リンク

消費者委員会ホームページ - 内閣府
* 消費者庁ホームページ

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