鳩山由紀夫内閣

鳩山由紀夫内閣の概要

鳩山由紀夫内閣は、衆議院議員で民主党の代表であった鳩山由紀夫が第93代内閣総理大臣に就任し、2009年9月16日から2010年6月8日まで存在した内閣です。この内閣は、民主党、社会民主党、そして国民新党の3党によって構成される連立政権として成立しました。特にこの政権が注目されたのは、1994年の羽田内閣以来15年ぶりとなる非自民・非共産による連立政権の誕生だったことです。

組閣と内閣の特徴

鳩山内閣は、2009年8月30日に行われた第45回[[衆議院議員総選挙]]で民主党が308議席を獲得し圧勝した結果、同年9月16日に鳩山氏が首班指名を受けて発足しました。内閣の初期メンバーは、中央省庁からの大臣も含め多様で、組閣時の閣僚の平均年齢は60.7歳となっていました。

この内閣の特徴的な点は、閣僚人事が前日までに内定され、新閣僚予定者にポストが内示されたという点にあります。この方針は、政策決定を内閣に一元化し、官僚主導からの脱却を図るものでした。また、副大臣や政務官が9月18日に任命され、内閣の方針が明確に示されました。

政策と実績

鳩山内閣は、「脱官僚・政治主導」を掲げ、国家戦略室や行政刷新会議の設置が大きな政策目玉となりました。衆議院選挙で掲げた政策には、子ども手当や高速道路の無料化などがありましたが、財源の問題により、完全な実施には至らなかった部分も多くありました。

特に、鳩山内閣では事業仕分けや高等学校の授業料無償化といった施策が実施され、これもまた大きな話題となりました。内閣発足時には支持率が70%を超えるなどの高い人気を誇りましたが、その後、政治とカネの問題や普天間基地移設問題などで支持率は急降下し、政策実現の面での厳しさが浮き彫りとなりました。

退陣への道

内閣の発足から約9か月後の2010年6月4日、鳩山内閣は内閣総辞職を表明しました。普天間基地の移設問題を巡る混乱や社民党の連立離脱、鳩山氏への退陣要求が重なり、鳩山内閣は269日という短命となりました。この内閣は、東久邇宮内閣や羽田内閣などに次いで戦後の内閣の中で特に短い在任期間となり、政権交代後の浮き沈みを象徴する存在となりました。

まとめ

鳩山由紀夫内閣は、いくつかの政策を実施しようとしたものの、経済や外交、内部政治の問題に直面し、短命に終わった内閣です。政権交代における希望の象徴であったものの、その後の支持率の低下や企業との関係悪化など、様々な要因が重なった結果、鳩山氏は早期の辞任を余儀なくされました。

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