円瑛

円瑛（えんえい）

円瑛（1878年 - 1953年）は、中国の禅僧であり、字は円瑛、法名は宏悟、道号は韜光と一吼堂主人。「楞嚴獨歩」とも称される。

生涯

円瑛は1878年、福建省古田県の仏教を篤く信仰する家庭に生まれた。父は元雲、母は闕氏。幼い頃に両親を亡くし、叔父の庇護のもとで育つ。10歳で出家を志すも、叔父に反対された。19歳で福州鼓山の梅峰寺にて增西上人に師事し、入門・受戒。翌年には湧泉寺の妙蓮和尚のもとで具足戒を受けた。その後、大雪峰寺の達公和尚に師事し、禅を学んだ。21歳の時、冶開老和尚に従って禅宗を深く探求。25歳の時には、浙江省寧波天童寺の八指頭陀に師事した。

光緒34年（1908年）、福建省泉州湧泉寺に住職として迎えられた。宣統元年（1909年）には、寧波接待寺の住職に当選したが、寺には住まず、寺の再興に尽力した。1912年（民国元年）には、中国仏教総会参訳長に就任。民国6年（1917年）には寧波仏教会会長に当選し、僧民学校を創設した。民国9年（1920年）には北京で仏法を宣揚し、民国11年（1922年）にはシンガポールやペナン島などの寺院で仏教を広めた。民国12年（1923年）には泉州に戻り、開元寺を修築した。民国18年（1929年）5月、中国仏教会会長に就任。民国19年（1930年）には、寧波天童寺の住職に当選。民国26年（1937年）正月には、再び福建省泉州湧泉寺の住職に当選した。1937年には再び南洋に渡り、シンガポール、クアラルンプール、ペナン島などで募金活動を行った。民国28年（1939年）には上海に戻り、円明講堂に住した。民国34年（1945年）には円明楞嚴専宗学院を創設。1949年には上海で仏教を広め、1951年には北京で開催されたアジア太平洋地域平和会議にも出席した。1953年には、中国仏教協会初代会長に当選。同年、寧波天童寺にて76歳で入滅。法臘は57であった。

著書

『大乘起信論講義』
『首楞嚴経講讀』
『円覚経講義』
『金剛経講義』
『一吼堂詩集』
『一吼堂文集』
* 『円瑛法匯』

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